“にわたずみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
57.1%
行潦28.6%
潦水14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
森の中の瀝青チャンのような、くろずんだ水溜りは、川流が変って、孤り残された上へ、この頃の雨でにわたずみとなったのであろう、その周囲には、緑の匂いのする、かびの生えた泥土があって、くるぶしまで吸いこまれる
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
一坪の畳は全くあけに染みて、あるいは散り、あるいはほとばしり、あるいはぽたぽたとしたたりたる、そのあとは八畳の一間にあまねく、行潦にわたずみのごとき唐紅からくれないの中に、数箇所の傷を負いたる内儀の、こぶしを握り
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
たとへば、潦水にわたずみに影やどす、お月様踏んだればとて、こんな心地はせまいものと、歎く我が身の不運さは、これに限りて、あやかりものとも思はれる、妙な心地もそれは昨日までの事。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)