どぢやう)” の例文
いや、いさんだのさふらふの、瓜井戸うりゐどあねはべたりだが、江戸えどものはコロリとるわ、で、葛西かさいに、栗橋北千住くりはしきたせんぢゆどぢやうなまづを、白魚しらをつて、あごでた。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
義輔 「冗談ぢやないぜ。平中が天才と一しよになるなら、この池のどぢやうも竜になるだらう。」
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
手足てあしをぴち/\とねる、二歳ふたつぐらゐのをとこを、筋鐵すぢがねはひつたひだりうでに、わきはさんで、やんはりといたところは、挺身ていしんさかさまふちさぐつてどぢやう生捉いけどつたていえる。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
たまらねえ、こりや大變たいへん日南水ひなたみづだ。行水盥ぎやうずゐだらひどぢやうかうとふんだ、後生ごしやうしてくんねえ、番頭ばんツさん。」
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
夜店よみせに、大道だいだうにて、どぢやうき、くしにさし、付燒つけやきにしてるを關東燒くわんとうやきとておこなはる。蒲燒かばやき意味いみなるべし。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それもたゞ五六人ごろくにん病人びやうにんつた。あとへむらさきがついてりたのである。……どぢやう沼津ぬまづつた。あめふりだし、まだ眞暗まつくらだから遠慮ゑんりよをしたが、こゝでむらさき富士驛ふじえきひたい、——そのわかをんなりた。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
どぢやう沼津ぬまづをやがてぎて、富士驛ふじえきで、人員じんゐんは、はじめてうごいた。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)