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髪
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あたま
ふりがな文庫
“
髪
(
あたま
)” の例文
旧字:
髮
それなり俯向いて黙りこんでいると、お初の
髪
(
あたま
)
から履物まで素ばしこく眼を通していた琴子は、ふっと気が付いたように時計をみて
神楽坂
(新字新仮名)
/
矢田津世子
(著)
「でもあの辺は
可
(
よ
)
うございますのね、
周囲
(
まわり
)
がお
賑
(
にぎや
)
かで」おゆうはじろじろお島の髷の形などを見ながら自分の
髪
(
あたま
)
へも手をやっていた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「
一寸
(
ちよつと
)
御
覧
(
らん
)
なさい」と美禰子が
小
(
ちい
)
さな声で云ふ。三四郎は及び腰になつて、画帖の上へ
顔
(
かほ
)
を出した。美禰子の
髪
(
あたま
)
で香水の
匂
(
にほひ
)
がする。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
齢
(
とし
)
は二十八でありますが至って賢い男、
大形
(
おおがた
)
の
縮緬
(
ちりめん
)
の
単衣
(
ひとえもの
)
の上に黒縮緬の羽織を着て大きな鎖付の
烟草入
(
たばこいれ
)
を握り、頭は
櫓落
(
やぐらおと
)
しという
髪
(
あたま
)
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ここの親方はへッついという
髪
(
あたま
)
の見本を見せておいてくれた
鍛冶屋
(
かじや
)
さん——表に大きな船板の水槽があって、丸子や
琉金
(
りゅうきん
)
の美事なのが沢山飼養されていた。
旧聞日本橋:14 西洋の唐茄子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
「暫く、妾の様子を凝ツと睨んでゐたかと思ふと、いきなり、そんな妙な
髪
(
あたま
)
の者に家に居られては迷惑だ——と斯うなのよ。えゝ母さんも、ちやんと傍にゐて……」
南風譜
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
月代
(
さかやき
)
と鬚は近頃剃ったものらしいが、何を使ってどうして剃ったものか、アチコチに
切込疵
(
きりきず
)
だらけで、ところマンダラに毛が残っているのが、ホコリだらけの町人
髪
(
あたま
)
。
狂歌師赤猪口兵衛:博多名物非人探偵
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
揚句
(
あげく
)
の果に誰かが「
髪
(
あたま
)
へ触っちゃ
厭
(
いや
)
だっていうのに。」と
癇癪声
(
かんしゃくごえ
)
を張り上げるが口喧嘩にならぬ先に窓下を通る
蜜豆屋
(
みつまめや
)
の呼び声に
紛
(
まぎ
)
らされて、一人が立って
慌
(
あわ
)
ただしく呼止める
夏の町
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「泣け泣け。肩なら、いつまででも貸してやる。……おお、何か落ちた、
髪
(
あたま
)
の物が」
無宿人国記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蒲「さうして
髪
(
あたま
)
の
癖毛
(
くせつけ
)
の具合がな、
愛嬌
(
あいきよう
)
が有つたぢやないか。デスクの上に
頬杖
(
ほほづゑ
)
を
抂
(
つ
)
いて、かう下向になつて
何時
(
いつ
)
でも
真面目
(
まじめ
)
に講義を聴いてゐたところは、
何処
(
どこ
)
かアルフレッド大王に
肖
(
に
)
てゐたさ」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「
虚言
(
うそ
)
と坊主の
髪
(
あたま
)
は、いったことはありません」
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
誰だって
大
(
えか
)
くなって
見違
(
みちげ
)
えたね、屋敷姿は又別だね、
此処
(
こゝ
)
を斯ういう
塩梅
(
あんばい
)
に曲げて、
馬糞受
(
まぐそうけ
)
見たように此処にぺら/\下げて来たっけね、今日の
髪
(
あたま
)
ア違って
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その時の写真を後年
成人
(
おとな
)
になつた新吉は、英介の書類の箱から見出した。小園は夜会巻といふ
髪
(
あたま
)
で、椅子に正面を向いた祖父の背後に立ち、藤吉と新吉がその両脇に立つてゐた。
淡雪
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
美禰子の
髪
(
あたま
)
で香水のにおいがする。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
火の燃え付きそうな
髪
(
あたま
)
をして居るものも有り、大小を差した者も有り、
大髷
(
おおたぶさ
)
の
連中
(
れんじゅう
)
がそろ/\花見に出る者もあるが、金がないので
往
(
ゆ
)
かれないのを残念に思いまして、少しばかり
散財
(
ざんざい
)
を仕ようと
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“髪”の意味
《名詞》
(かみ)かみ、頭部を覆う体毛。
(出典:Wiktionary)
“髪(
頭髪
)”の解説
頭髪(とうはつ)は、ヒトの頭部に生える毛である。毛髪(もうはつ)、髪の毛(かみのけ)、また単に髪(かみ)ともいう。
(出典:Wikipedia)
髪
常用漢字
中学
部首:⾽
14画
“髪”を含む語句
頭髪
結髪
白髪
垂髪
黒髪
毛髪
束髪
髪毛
鬢髪
髪結
下髪
理髪店
御髪
散髪
理髪師
理髪床
剃髪
髪結床
額髪
前髪
...