騷擾さうぜう)” の例文
新字:騒擾
愛欲之中アイヨクシチユウ。……窈窈冥冥ヤウヤウミヤウミヤウ別離久長ベチリクチヤウつて學舍でG師に教はつて切れ/″\にそらんじてゐる經文が聞えると、心の騷擾さうぜう彌増いやました。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
卯平うへいはおつぎのするまゝまかせてすこくちうごかすやうであつたが、またごつときつける疾風しつぷうさまたげられた。おつぎはとなりには騷擾さうぜういた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
何處どこ食事しょくじをしようぞ?……(四下あたりを見𢌞して)あゝ/\! こりゃまアなんといふあさましい騷擾さうぜう? いや、その仔細しさいはおやるにはおよばぬ、のこらずいた。
姫は右手めてはげしく燒き給へり。一家の騷擾さうぜうは一方ならず。
群集ぐんしふたゞ囂々がう/\として混亂こんらんしたひゞきなか騷擾さうぜうきはめた。ちからかくごとくにして周圍しうゐ村落そんらくをも一つに吸收きふしうした。しかしながら、群集ぐんしふ勘次かんじにはかへりみようとはしなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ベンヺ はゞかりながら、この不運ふうんなる騷擾さうぜうのあさましき經緯ゆくたて手前てまへ言上ごんじゃういたしませう。
汝等なんぢらにんよし爭論あらそひもととなって、同胞どうばう鬪諍とうぢょうすで三度みたびおよび、市内しない騷擾さうぜう一方ひとかたならぬによって、たうヹローナの故老共こらうども其身そのみにふさはしき老實らうじつかざり脱棄ぬぎすて、なんねんもちひざりしため