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饗
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もてな
ふりがな文庫
“
饗
(
もてな
)” の例文
神武天皇御東征の時に、大和の土人
弟猾
(
おとうかし
)
は生酒を以て皇軍を
饗
(
もてな
)
したと「日本書紀」にある。牛肉を肴として酒を飲んだものであろう。
牛捨場馬捨場
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
二〇
一宿
(
ひとよ
)
を
供養
(
くやう
)
して
二一
罪を
贖
(
あがな
)
ひたてまつらんと、
二二
礼
(
ゐやま
)
ひて奥の方に迎へ、こころよく食をもすすめて
饗
(
もてな
)
しけり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
後藤
(
ごとう
)
男爵が少年のころ、何かの折りに、
岩倉公
(
いわくらこう
)
の前に
召
(
め
)
され、菓子を
饗
(
もてな
)
された。地方からポット
出
(
で
)
の男は
怯
(
お
)
めず
臆
(
おく
)
せず、その席上でムシャムシャと菓子を食った。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
爾来
(
じらい
)
富山は
益
(
ますま
)
す傾慕して
措
(
お
)
かず、家にツィシアンの模写と伝へて所蔵せる古画の
鑒定
(
かんてい
)
を乞ふを名として、
曩
(
さき
)
に
芝西久保
(
しばにしのくぼ
)
なる居宅に請じて
疎
(
おろそか
)
ならず
饗
(
もてな
)
す事ありければ
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
それでほとんどデビーに次ぐの尊敬を払いはじめた。ある日、リーブの所で正餐をデビー夫妻に
饗
(
もてな
)
したことがあった。その時ファラデーをも陪席させると言い出した。
ファラデーの伝:電気学の泰斗
(新字新仮名)
/
愛知敬一
(著)
▼ もっと見る
境内
(
けいだい
)
に
石碑
(
せきひ
)
があつて、
慶長
(
けいちょう
)
五年
関
(
せき
)
ヶ
原
(
はら
)
役
(
えき
)
の時に、
山内一豊
(
やまのうちかずとよ
)
がこゝに
茶亭
(
ちゃてい
)
を築いて、東海道を
攻
(
せ
)
め
上
(
のぼ
)
つて来た徳川家康を
饗
(
もてな
)
した
古跡
(
こせき
)
であるといふことが彫刻されてゐる。
小夜の中山夜啼石
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
倒るゝ音大地を響かせり、立ち寄りてこれを見るに、果して百足の
蚿
(
むかで
)
なり、竜神はこれを悦びて、秀郷を様々に
饗
(
もてな
)
しけるに、太刀
一振
(
ひとふり
)
、
巻絹
(
まきぎぬ
)
一つ、鎧一領、頸
結
(
ゆ
)
うたる俵一つ
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
婚姻
(
こんいん
)
の
席上
(
せきじやう
)
では
酒
(
さけ
)
の
後
(
あと
)
には
長
(
なが
)
く
繼
(
つな
)
がる
樣
(
やう
)
といふ
縁起
(
えんぎ
)
を
祝
(
いは
)
うて、
一
(
ひと
)
つには
膳部
(
ぜんぶ
)
の
簡單
(
かんたん
)
なのとで
饂飩
(
うどん
)
を
饗
(
もてな
)
すのである。
蕎麥
(
そば
)
は
短
(
みじか
)
く
切
(
き
)
れるとて
何處
(
どこ
)
でも
厭
(
いと
)
うた。どんな
婚姻
(
こんいん
)
でもそれを
若
(
わか
)
い
衆
(
しゆ
)
が
貰
(
もら
)
ひに
行
(
ゆ
)
く。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
饗
漢検準1級
部首:⾷
22画
“饗”を含む語句
饗応
大饗
饗宴
饗應
饗庭篁村
饗庭
御饗
饗膳
御饗応
饗饌
道饗祭
大饗宴
大御饗
饗筵
饗庭黨
勅使饗応役
夕饗
饗礼
饗燕
饗應振
...