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雨後
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うご
ふりがな文庫
“
雨後
(
うご
)” の例文
このころの東京は、見渡すところ寿司屋ばかりの食べ物
横丁
(
よこちょう
)
かと思わせるほどの
軒並
(
のきなみ
)
であった。
雨後
(
うご
)
の
筍
(
たけのこ
)
どころのさわぎではない。
握り寿司の名人
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
阿曽は氷の上にあおのけに倒れ、自分がここに残ったことをふしぎとも思わずに、月の出の
雨後
(
うご
)
の空の色を、呆然とながめていた。
白雪姫
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
頓
(
やが
)
て
雨
(
あめ
)
が
全
(
まつた
)
く
霽
(
は
)
れると
共
(
とも
)
に、
今度
(
こんど
)
は
赫々
(
かく/\
)
たる
太陽
(
たいよう
)
は、
射
(
い
)
る
如
(
ごと
)
く
吾等
(
われら
)
の
上
(
うへ
)
を
照
(
てら
)
して
來
(
き
)
た。
印度洋
(
インドやう
)
中
(
ちう
)
雨後
(
うご
)
の
光線
(
くわうせん
)
はまた
格別
(
かくべつ
)
で、
私
(
わたくし
)
は
炒
(
い
)
り
殺
(
ころ
)
されるかと
思
(
おも
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
旦暮
(
たんぼ
)
に死するも
亦
(
また
)
瞑目
(
めいもく
)
すと言ふべし。
雨後
(
うご
)
花落ちて
啼鳥
(
ていてう
)
を聴く。
神思
(
しんし
)
殆
(
ほとん
)
ど
無何有
(
むかう
)
の
郷
(
さと
)
にあるに似たり。即ちペンを走らせて「わが家の古玩」の一文を
艸
(
さう
)
す。
わが家の古玩
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
雨後
(
うご
)
の
筍
(
たけのこ
)
に似て立ち並び始めたバラック飲食店の
場銭
(
ばせん
)
と、
強請
(
ゆすり
)
とで酒と
小遣
(
こづかい
)
に不自由しなかった習慣は
一朝
(
いっちょう
)
にして脱することが出来ず、飲食店の閉鎖、
恐喝
(
きょうかつ
)
行為の強力な取締りと
刺青
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
▼ もっと見る
近頃
(
ちかごろ
)
、
東京
(
とうきやう
)
に
於
(
お
)
ける、
或
(
あるひ
)
は
日本
(
にほん
)
に
於
(
お
)
ける
麻雀
(
マアジヤン
)
の
流行
(
りうかう
)
は
凄
(
すさ
)
まじいばかりで、
麻雀倶樂部
(
マアジヤンくらぶ
)
の
開業
(
かいげふ
)
は
全
(
まつた
)
く
雨後
(
うご
)
の
筍
(
たけのこ
)
の
如
(
ごと
)
しで
邊鄙
(
へんぴ
)
な
郊外
(
かうぐわい
)
の
町
(
まち
)
にまで
及
(
およ
)
んでゐるやうだが、そこはどこまでも
日本式
(
にほんしき
)
な
小綺麗
(
こぎれい
)
さ
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
これは
横浜
(
はま
)
へ明治年間に来た西洋人が、その頃日本に珍らしくて
且
(
か
)
つ高価だった
硫酸
(
りゅうさん
)
や
硝酸
(
しょうさん
)
などを生産して
儲
(
もう
)
けたことがあるが、それに
刺戟
(
しげき
)
せられて、
雨後
(
うご
)
の
筍
(
たけのこ
)
のように出来た強酸工場の
名残
(
なごり
)
なのだ。
疑問の金塊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
濡
(
ぬ
)
れ
濡
(
ぬ
)
るる
雨後
(
うご
)
の
夕
(
ゆふべ
)
のひとあかり
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
雨後
(
うご
)
の
小庭
(
こには
)
の土の
香
(
か
)
を
嗅
(
か
)
ぐ
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
雨後
(
うご
)
の月
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
“雨後”の意味
《名詞》
雨が降った後。雨上がり。
(出典:Wiktionary)
雨
常用漢字
小1
部首:⾬
8画
後
常用漢字
小2
部首:⼻
9画
“雨後”で始まる語句
雨後春山