“硝酸”の読み方と例文
読み方割合
しょうさん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは葡萄酒ぶどうしゅではなく硝酸しょうさんの壜だった。われわれはここに、その殺戮さつりくの陰惨な光景をありのまま語っているのである。包囲された者はあらゆる物を武器となす。
これは横浜はまへ明治年間に来た西洋人が、その頃日本に珍らしくてつ高価だった硫酸りゅうさん硝酸しょうさんなどを生産してもうけたことがあるが、それに刺戟しげきせられて、雨後うごたけのこのように出来た強酸工場の名残なごりなのだ。
疑問の金塊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
王水おうすいという強酸きょうさんがあることを、人々は知っているであろう。それは硝酸しょうさん塩酸えんさんとを混ぜた混合酸であるが、この酸に黄金をけると始めて黄金は形がくずれ、やがて、全く形を失って液の中にけ去る。
疑問の金塊 (新字新仮名) / 海野十三(著)