長男ちやうなん)” の例文
あだか炭團屋たどんや長男ちやうなんのやうになつたことにはかぬ無邪氣むじやきさ、只更ひたすらわたくしかほゆびさわらつたなど、くるしいあひだにも隨分ずいぶん滑※こつけいはなしだ。
彼女かのぢよ長男ちやうなんつとむゆめのやうに成人せいじんした。小學時代せうがくじだいから學業がくげふ品行ひんかうとも優等いうとう成績せいせきで、今年ことし中學ちうがくへると、すぐに地方ちはう專問學校せんもんがくかう入學試驗にふがくしけんけるためにつたのである。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
あさ半日はんにちをアトリエにこもつたをつとには二人ふたり子供こども快活くわいくわつ笑聲わらひごゑててゐた長女ちやうぢよ夏繪なつゑと四つになる長男ちやうなん敏樹としきと、子供こどもきのをつと氣持きもちよく仕事しごとはこんだあとでひどく上機嫌じやうきげんだつた。
画家とセリセリス (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
したうやまひける然るに夫婦の中に二人の子供こどもありて長男ちやうなんは平吉とて二十一歳いもとをおなみと呼て十八歳なるが此お浪は容貌かほかたちしうすぐれて美麗うつくしき上氣象こゝろだて優美やさしければ兩親ふたおや愛情いつくしみも一方ならず所々しよ/″\方々はう/″\より縁談えんだん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)