“只更”の読み方と例文
読み方割合
ひたすら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あだか炭團屋たどんや長男ちやうなんのやうになつたことにはかぬ無邪氣むじやきさ、只更ひたすらわたくしかほゆびさわらつたなど、くるしいあひだにも隨分ずいぶん滑※こつけいはなしだ。
こと櫻木海軍大佐さくらぎかいぐんたいさ朗々らう/\たる詩吟しぎんにつれて、何時いつおぼえたか、日出雄少年ひでをせうねんいさましき劍舞けんぶ當夜たうやはなで、わたくし無藝むげいのために、只更ひたすらあたまいたのとともに、大拍手だいはくしゆ大喝釆だいかつさいであつた。
あゝてんなんとてまで無情むじやうなると、わたくし暫時しばし眞黒まつくろくもにらんで、只更ひたすらうらんだが、しかのちかんがへると、なか萬事ばんじなにわざわひとなり、なに幸福こうふくとなるか、其時そのときばかりではわからぬのである。