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行商
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ぎやうしやう
ふりがな文庫
“
行商
(
ぎやうしやう
)” の例文
それは唯はた目には
石鹸
(
せつけん
)
や
歯磨
(
はみが
)
きを売る
行商
(
ぎやうしやう
)
だつた。しかし武さんは
飯
(
めし
)
さへ食へれば、
滅多
(
めつた
)
に荷を
背負
(
せお
)
つて出かけたことはなかつた。
素描三題
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
こゝに、
一寸
(
ちよつと
)
斷
(
ことわ
)
つておくのは、
工學士
(
こうがくし
)
は
嘗
(
かつ
)
て
苦學生
(
くがくせい
)
で、
其
(
その
)
當時
(
たうじ
)
は、
近縣
(
きんけん
)
に
賣藥
(
ばいやく
)
の
行商
(
ぎやうしやう
)
をした
事
(
こと
)
である。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
こぼれるほどに
乘
(
の
)
つた
客
(
きやく
)
は
行商
(
ぎやうしやう
)
の
町人
(
ちやうにん
)
、
野
(
の
)
ら
歸
(
がへ
)
りの
百姓
(
ひやくしやう
)
、
乳呑兒
(
ちのみご
)
を
抱
(
かゝ
)
へた
町家
(
ちやうか
)
の
女房
(
にようばう
)
、
幼
(
をさな
)
い
弟
(
おとうと
)
の
手
(
て
)
を
引
(
ひ
)
いた
町娘
(
まちむすめ
)
なぞで、一
度
(
ど
)
出
(
で
)
かゝつた
舟
(
ふね
)
が、
大
(
おほ
)
きな
武士
(
ぶし
)
の
爲
(
た
)
めに
後戻
(
あともど
)
りさせられたのを
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
脊中
(
せなか
)
へ
荷
(
に
)
を
一杯
(
いつぱい
)
負
(
しよ
)
つて、
二十日
(
はつか
)
なり
三十日
(
さんじふにち
)
なり、
其所
(
そこ
)
等
(
ら
)
中
(
ぢゆう
)
回
(
まは
)
つて
歩
(
ある
)
いて、
略
(
ほゞ
)
賣
(
う
)
り
盡
(
つく
)
してしまふと
山
(
やま
)
へ
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
て
坐禪
(
ざぜん
)
をする。それから
少時
(
しばらく
)
して
食
(
く
)
ふものがなくなると、
又
(
また
)
筆墨
(
ふですみ
)
を
脊
(
せ
)
に
載
(
の
)
せて
行商
(
ぎやうしやう
)
に
出
(
で
)
る。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
或夏の近づいた月夜、
武
(
たけ
)
さんは荷物を
背負
(
せお
)
つたまま、ぶらぶら
行商
(
ぎやうしやう
)
から帰つて来た。すると家の近くへ来た時、何か
柔
(
やはら
)
かいものを踏みつぶした。
素描三題
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
處
(
ところ
)
で、一
錢
(
せん
)
たりとも
茶代
(
ちやだい
)
を
置
(
お
)
いてなんぞ、
憩
(
やす
)
む
餘裕
(
よゆう
)
の
無
(
な
)
かつた
私
(
わたし
)
ですが、……
然
(
さ
)
うやつて
賣藥
(
ばいやく
)
の
行商
(
ぎやうしやう
)
に
歩行
(
ある
)
きます
時分
(
じぶん
)
は、
世
(
よ
)
に
無
(
な
)
い
兩親
(
りやうしん
)
へせめてもの
供養
(
くやう
)
のため、と
思
(
おも
)
つて
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“行商”の意味
《名詞》
行商(ぎょうしょう)
商品を持ち歩き、家庭などを回って売ること。また、そのような人。
(出典:Wiktionary)
“行商”の解説
行商(ぎょうしょう、peddler)は、特定の店舗を持たず商品を顧客がいるところへ運び販売をする小売業(サービス業)のこと。
(出典:Wikipedia)
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
商
常用漢字
小3
部首:⼝
11画
“行商”で始まる語句
行商人
行商群