者共ものども)” の例文
言張し憑司夫婦も恩愛おんあいに心のおにつのをれて是までたくみし惡事の段々殘らず白状なりたりけり依て大岡殿は外々の者共ものどもへも右の趣きを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
にあって腕のムズがゆさに堪えぬ者共ものどもを幕府が召し集めて、最も好むところの腕立てに任せる役目ですから、毒を以て毒を制するといいつべきものです。
爾後じごふたゝ公安こうあんみだるにおいては汝等なんぢらいのちいぞよ。今日こんにち者共ものどもみな立退たちされ、カピューレットはしたがまゐれ。
夏は、若い者共ものどもの泳場となり、冬は、諏訪の湖にあこがれる青年が、かなり厚く張る氷を滑るのであった。此等の池の美くしいのも只夏ばかりの僅かの間である。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
道頓堀どうとんぼりの芝居に与力よりき同心どうしんのような役人が見廻りに行くと、スット桟敷さじきとおって、芝居の者共ものどもが茶をもって来る菓子を持て来るなどして、大威張おおいばりで芝居をたゞ見る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
いくら大胆不敵な者共ものどもであっても、機関銃にはかなう筈が無かった。彼等は、静かに手をあげた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ヘヽー成程なるほど何日いつに、うもおそりましたことで、しかわたくし一人で拝見はいけんいたしますのもをしいやうで、彼所あれ詰合つめあつ者共ものどもにも一おう見せてやりたく心得こゝろえますが……。
華族のお医者 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
みぎにん者共ものども天一坊身分みぶんしか相糺あひたゞさず主從しうじう盟約めいやくを致し候だん不屆ふとゞきの致しかたに付中追放申付る
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わしは、出直してくるよ。それから、わしの国の首脳部の者共ものどもへも、地球を再認識するよう、極力きょくりょく説いてまわるつもりだ。やあ、黒馬博士、それでは君の友情を感謝して、さよならを告げるぞ
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
領主 その不埓ふらち爭鬪さうとうはじめた者共ものども何方いづれにをる?
遊歴なし東海道とうかいだう藤澤ふぢさは宿の松屋文右衞門と云ふ旅籠屋はたごやへ來り二三日逗留とうりうしけるが退屈たいくつの由にて或日藝妓二三人に松屋の若者又は近所の者共ものどもなどを多く引連ひきつれて江の島へ參詣さんけいし其歸りに島の茶屋にて酒宴しゆえん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
もう、そのへんでよろしい。お前のいうところによるとこれはたいへんな数である。わしが生れてこのかた、この眼で見た鳥の数よりもまだ多いらしい。よろしい、これは、ぐずぐずしていられない。者共ものども、戦争の用意を