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節句
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せっく
ふりがな文庫
“
節句
(
せっく
)” の例文
どこでも
御遠忌
(
ごおんき
)
ブームである。お
節句
(
せっく
)
のノボリみたいな物が立っている。寺僧の案内でさっそく宝物の“六波羅過去帳”だけを見せてもらう。
随筆 私本太平記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この水に
生
(
は
)
えていて
端午
(
たんご
)
の
節句
(
せっく
)
に用うるショウブは、昔はこれをアヤメといった。そして根が長いので、これを
採
(
と
)
るのを「アヤメ引く」といった。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
何でエ!
雛
(
ひな
)
の
節句
(
せっく
)
の内裏様や五
人囃
(
にんばやし
)
じゃアあるめエし、並んでじっとしていねえで、飛び込んで来たらどうだ。ヤイ、てめえ、眼の色が変っているぞ。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
海嘯の起ったのは、陰暦の五月五日の
夜
(
よ
)
であった。まだ陰暦で年中行事をやっている
僻遠
(
へきえん
)
の土地では、その日は朝から仕事を休んで
端午
(
たんご
)
の
節句
(
せっく
)
をやっていた。
月光の下
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「馬鹿だなア。——その菱餅に大事な鍵が隠してあったんだ。——菱餅に隠した鍵は、
節句
(
せっく
)
過ぎには見付けられる。——その時、お前ならその鍵をどこへ隠す?」
銭形平次捕物控:132 雛の別れ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
粽は五月の
節句
(
せっく
)
に
拵
(
こしら
)
えるもの。その粽を作るために笹を結んでおる時、額髪即ち前髪が前へ垂れ下った。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
同じ階級内では、
節句
(
せっく
)
や
七夕
(
たなばた
)
の団子などはもちろん、
定
(
きま
)
りきったお正月の
餅
(
もち
)
までもやり取りした。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
鐘馗
(
しょうき
)
という
悪魔降伏
(
あくまごうふく
)
の神力ある英雄の像をまつる、桃太郎という
冒険者
(
ぼうけんしゃ
)
の像と、金太郎という動物と
同棲
(
どうせい
)
していた自然児の
裸像
(
らぞう
)
もまつる、この
祀
(
まつ
)
りを五月の
節句
(
せっく
)
と称するんだ
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
以前はたいてい皆
節供
(
せっく
)
と書いており、
節句
(
せっく
)
と書く者はそれからだんだん多くなって来た。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
その
時
(
とき
)
以来
(
いらい
)
、
老人
(
ろうじん
)
には
会
(
あ
)
わなかつたということもいつたはずです。ところが
金魚
(
きんぎょ
)
があの
土
(
つち
)
にいけた
鉢
(
はち
)
の
中
(
なか
)
へ
入
(
い
)
れられたのは五
月
(
がつ
)
五
日
(
か
)
、お
節句
(
せっく
)
の
朝
(
あさ
)
だということがわかつたんでしよう。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
乞食
(
こじき
)
も色々のが来る。
春秋
(
しゅんじゅう
)
の彼岸、三五月の
節句
(
せっく
)
、盆なンどには、
服装
(
なり
)
も小ざっぱりした女等が子供を
負
(
おぶ
)
って、幾組も隊をなして陽気にやって来る。
何処
(
どこ
)
から来るのかと聞いたら、
新宿
(
しんじゅく
)
からと云うた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「いやいや、そうでない。この天下大乱の折に、悠々と、
節句
(
せっく
)
遊びの
豪奢
(
ごうしゃ
)
なご酒宴ぶりなどは。……柳営ですら、ことしはお取止めになった」
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
警部
(
けいぶ
)
が
話
(
はな
)
したのは、
金魚屋
(
きんぎょや
)
笹山大作
(
ささやまだいさく
)
の
申立
(
もうした
)
てについてである。
途中
(
とちゅう
)
まで
平松刑事
(
ひらまつけいじ
)
はだまつて
聞
(
き
)
いた。そして、ランチュウが
老人
(
ろうじん
)
の
家
(
うち
)
へ
届
(
とど
)
けられたのは、お
節句
(
せっく
)
の
日
(
ひ
)
の
朝
(
あさ
)
だとわかつたとたんに
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
しかもいつかまた、村が
創
(
た
)
ち、町につづき、
雛
(
ひな
)
の
節句
(
せっく
)
には、草餅をつき、秋の月見には、新酒で
蕎麦
(
そば
)
を喰べたという。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
五
月
(
がつ
)
五
日
(
か
)
は、お
節句
(
せっく
)
で
子供
(
こども
)
の
日
(
ひ
)
でしよう。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
折ふし
上巳
(
じょうし
)
の
節句
(
せっく
)
とて、どこのむすめも女房たちも、桃の昼に
化粧
(
けわい
)
をきそい、家の内には、宵に
燈
(
とも
)
す
雛
(
ひな
)
まつりの灯や、
盃事
(
さかずきごと
)
の調べなどして、同じ
天
(
あめ
)
の
下
(
した
)
ながら
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
九月九日は
重陽
(
ちょうよう
)
の
節句
(
せっく
)
である。この誓いの式は「菊花の会」につづき、山も風流な宴にいろどられた。月明の下、
馬麟
(
ばりん
)
は
簫
(
しょう
)
を吹き、
楽和
(
がくわ
)
はうたい、また
燕青
(
えんせい
)
は
箏
(
こと
)
を奏でた。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この日、五月五日は男の
節句
(
せっく
)
であった。武家ではとくに、
端午
(
たんご
)
ノ節句は、おごそかにやる。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いつか夏も近づいて、五月の声を聞くと、その日は、
端午
(
たんご
)
の
節句
(
せっく
)
だった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『ちまきは、どうやの、きょうは
端午
(
たんご
)
、五月のお
節句
(
せっく
)
じゃがの』
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ちょうど、今日は又、
節句
(
せっく
)
でもあった。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「——男の
節句
(
せっく
)
」
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“節句”の意味
《名詞》
節句(せっく)
節日(元日、端午など)を祝う日。
(出典:Wiktionary)
“節句”の解説
節句(せっく)は、古代中国の陰陽五行説を由来として日本に定着した暦。伝統的な年中行事を行う季節の節目(ふしめ)となる日。節供(せっく)、古くは節日(せちにち)とも。
(出典:Wikipedia)
節
常用漢字
小4
部首:⽵
13画
句
常用漢字
小5
部首:⼝
5画
“節句”で始まる語句
節句前
節句銭
節句前毎