発達はったつ)” の例文
旧字:發達
なぜなら、かれおおきな都会とかいほど、文化ぶんか発達はったつし、芸術げいじゅつさかんであり、それによって自分じぶん成長せいちょうさせることができるとかんがえたからです。
しいたげられた天才 (新字新仮名) / 小川未明(著)
怪物かいぶつでなくて、なんだろう? 科学かがく発達はったつした、いまの世の中に、東洋とうよう忍術使にんじゅつつかいじゃあるまいし、姿すがたがみえない人間にんげんがいるなんて、これは、たしかにへんだ。奇怪きかいだ!
その反対にかの女のちえはなみはずれた程度ていど発達はったつした。かの女はなんでもわかるらしかった。でもそのあいらしくって、活発でやさしい気質きしつが、うちじゅうの者にかれていた。
つまなどはそれをすこしうまく発達はったつしたものであろうと、主人は考えている。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
博雄は、数学や物理などに、理解力が発達はったつしているようだ。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
そうなれば、戦争せんそうは、なくなってしまうかもしれないが、なんといってもおそろしいことだ。あまりなかがこういう方面ほうめんにばかり発達はったつすると、かみも、ほとけもなくなってしまう。
おばあさんとツェッペリン (新字新仮名) / 小川未明(著)
糟谷かすやはでるたびにいくさきざきで、村の青年らをあつめ、農耕改良のうこうかいりょうはかならず畜産ちくさん発達はったつにともなうべき理由りゆうなどをき、文明の農業は耕牧兼行こうぼくけんこうでなければならぬということなどをしきりにかせ
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
広い青空の下に困難こんなんな生活をつづけているあいだに、わたしの手足は強くなり、肺臓はいぞう発達はったつし、皮膚ひふあつくなり、ちょうどかぶとをかぶったように寒さをも暑さをもしのぐことができるようになった。
自分じぶんひとよりすぐれたはたらきがあったら、ますますそれを発達はったつさせるのだ。わたしは、おまえにもっといいふえをやろうとおもってってきたが、あのふえわたしかえさなけりゃこのふえわたされない。
どこで笛吹く (新字新仮名) / 小川未明(著)
「まず、だめだな。しかし、きみはたいへん熱心ねっしんだから、せめて、みみだけなりと発達はったつさせるといい。ぼくも、きみのことはかんがえておこうよ。」と、ひとのいい先生せんせいは、まずしげな少年しょうねんをあわれみながら
しいたげられた天才 (新字新仮名) / 小川未明(著)