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汁粉屋
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しるこや
ふりがな文庫
“
汁粉屋
(
しるこや
)” の例文
それからまた、現在の
二葉屋
(
ふたばや
)
のへんに「
初音
(
はつね
)
」という小さな
汁粉屋
(
しるこや
)
があって、そこの
御膳汁粉
(
ごぜんじるこ
)
が「十二か月」のより自分にはうまかった。
銀座アルプス
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
へいへい。「
貴様
(
きさま
)
は
何
(
なん
)
の
汁粉
(
しるこ
)
を
喫
(
たべ
)
るんだ。「えゝ
何所
(
どこ
)
のお
汁粉屋
(
しるこや
)
でも
皆
(
みな
)
コウ
札
(
ふだ
)
がピラ/\
下
(
さが
)
つて
居
(
ゐ
)
ますが、エヘヽ
彼
(
あれ
)
がございませぬやうで。 ...
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「はてな。あれやあほんとの
古渡
(
こわた
)
りで、新渡の
贋物
(
いかもの
)
を売ったわけでもないが。……その梅掌軒ていうなあ
汁粉屋
(
しるこや
)
か何かですか」
春の雁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
銀座の
旧
(
きゅう
)
日報社の
北隣
(
きたどなり
)
——今は
額縁屋
(
がくぶちや
)
になっている——にめざましと呼ぶ小さい
汁粉屋
(
しるこや
)
があって、またその隣に間口二
間
(
けん
)
ぐらいの
床店
(
とこみせ
)
同様の古本店があった。
一日一筆
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
こうなると、それに
伴
(
つ
)
れてまた色々な飲食店が出来て来る。
粟餅
(
あわもち
)
の
曲搗
(
きょくづ
)
きの隣りには
汁粉屋
(
しるこや
)
が出来る。
幕末維新懐古談:62 佐竹の原繁昌のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
▼ もっと見る
神田
(
かんだ
)
猿樂町
(
さるがくちやう
)
で、
幌
(
ほろ
)
のまゝ
打倒
(
ぶつたふ
)
れた、ヌツと
這出
(
はひで
)
る
事
(
こと
)
は
出
(
で
)
たが、
氣
(
き
)
つけの
賓丹
(
はうたん
)
を
買
(
か
)
ふつもりで
藥屋
(
くすりや
)
と
間違
(
まちが
)
へて
汁粉屋
(
しるこや
)
へ
入
(
はひ
)
つた、
大分
(
だいぶ
)
茫
(
ばう
)
としたに
違
(
ちが
)
ひない、が
怪我
(
けが
)
なし。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今は天麩羅屋か何かになってるが、その頃は「いろは」といった坂の曲り角の安
汁粉屋
(
しるこや
)
の
団子
(
だんご
)
を
藤村
(
ふじむら
)
ぐらいに喰えるなぞといって、行くたんびに必ず団子を買って出した。
斎藤緑雨
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
東京などとは違つて、云つて見れば、そこが仙臺なら
汁粉屋
(
しるこや
)
といふところださうだ。そばは却つてどうでもいいので、いろんな料理で酒を飮ませ、その上の相談も出來るのだ。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
銀座に柳の
植
(
うわ
)
つてゐた、
汁粉屋
(
しるこや
)
の代りにカフエの
殖
(
ふ
)
えない、もつと一体に落ち着いてゐた、——あなたもきつと知つてゐるでせう、云はば
麦稈帽
(
むぎわらばう
)
はかぶつてゐても、薄羽織を着てゐた東京なのです。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そして天神の裏坂下から、広小路近くのお
馴染
(
なじみ
)
の菓子屋が出している、
汁粉屋
(
しるこや
)
へも入ってみた。よく彼の書斎に現われる、英文学に
精
(
くわ
)
しい青年の兄の経営している、ちょっと風がわりの店であった。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
ある晩彼は健三と御藤さんの娘の
御縫
(
おぬい
)
さんとを伴れて、
賑
(
にぎや
)
かな通りを散歩した帰りに
汁粉屋
(
しるこや
)
へ寄った。健三の御縫さんに会ったのはこの時が始めてであった。それで彼らは
碌
(
ろく
)
に顔さえ見合せなかった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
『——ならば、よいではございませんか。この先に
美味
(
うま
)
い
汁粉屋
(
しるこや
)
ができましたね。右衛門七のやつも、
先刻
(
さっき
)
、食べたいなどと云っていましたから、
交際
(
つき
)
あっておやんなさいな』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
十二か月の
汁粉屋
(
しるこや
)
も裏通りへ引っ込んだようであったがその後の消息を知らない。
銀座アルプス
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
同じ事でも
妙
(
めう
)
なもので、
料理茶屋
(
れうりぢやや
)
から
大酔
(
たいすゐ
)
致
(
いた
)
し
咬楊子
(
くはへやうじ
)
か
何
(
なに
)
かでヒヨロ/\
出
(
で
)
て
直
(
すぐ
)
に
腕車
(
くるま
)
に乗る
抔
(
など
)
は誠に
工合
(
ぐあひ
)
が
宜
(
よろ
)
しいが、
汁粉屋
(
しるこや
)
の
店
(
みせ
)
からは
何
(
なん
)
となく出にくいもの、
汁粉屋
(
しるこや
)
では
酔
(
よ
)
ふ
気遣
(
きづかひ
)
はない
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
汁
常用漢字
中学
部首:⽔
5画
粉
常用漢字
小5
部首:⽶
10画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
“汁粉屋”で始まる語句
汁粉屋赤飯