横倒よこだふ)” の例文
やがまたれい丸太まるたわたるのぢやが、前刻さつきもいつたとほりくさのなかに横倒よこだふれになつてる、木地きぢ丁度ちやうどうろこのやうでたとへにもくいふがまつうわばみるで。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
工事中こうじちう土瓦つちかはらのもりあがつた海邊橋うみべばしを、小山こやまごと電車でんしやは、なだれをきふに、胴腹どうばら欄干らんかんに、ほとん横倒よこだふしにかたむいて、橋詰はしづめみぎつたわたしたちの横面よこつらをはねばしさうに、ぐわんととき
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
御覽ごらんなさい。釣濟つりすましたたう美人びじんが、釣棹つりざを突離つきはなして、やなぎもやまくら横倒よこだふしにつたがはやいか、おきるがいなや、三にんともに手鞠てまりのやうにげた。が、げるのが、もやむのです。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
けむり陰々いん/\として横倒よこだふれにたのが、とき仁王立にわうだちにつたのである。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)