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旁々
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かた/″\
ふりがな文庫
“
旁々
(
かた/″\
)” の例文
どうか貰い度いということ、それに土地に名高いお家柄なり、
旁々
(
かた/″\
)
山三郎殿の
御妹御
(
おいもとご
)
なれば是非申し受けたいといって
私
(
わたくし
)
へお頼みで
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
二三日うちに大磯問題の返事を聞き
旁々
(
かた/″\
)
、青木家を
訪
(
たづ
)
ねて見ようと思ふ。一体わたしがあまり行く事は、なるべく遠慮してゐるのだが。
愚かな父
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
(前略)余はふとした機会で思はしき手頃の土地見当りし
故
(
ゆゑ
)
、今冬より満四ヶ年の契約にて借受け、試み
旁々
(
かた/″\
)
事業着手のことに
致
(
いた
)
し
候
(
さふろふ
)
。
新らしき祖先
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
ネミローウ※チ、ダンチェンコ氏が東洋漫遊より帰らるゝや、旧情を温め
旁々
(
かた/″\
)
一夕僕は氏をニコラーエフスカヤの其の宅に訪うた事がある。
露都雑記
(新字旧仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
拵
(
こしら
)
へ又其外の
氣配
(
きくば
)
りも坊主でなければ萬事
行屆
(
ゆきとゞ
)
かず其の上
掛合
(
かけあひ
)
も致す
旁々
(
かた/″\
)
以て汝は大役で有たナ
先々
(
まづ/\
)
其儀は夫で
宜
(
よ
)
し/\シテ
願山
(
ぐわんざん
)
汝が世話を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
「呆れた野郎で、世間では、田代屋の
身上
(
しんしやう
)
に未練があつて、古巣を見張り
旁々
(
かた/″\
)
戻つて來たに違げえねえつて言ひますぜ」
銭形平次捕物控:011 南蛮秘法箋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
『いやね、今日ね、友達がやつて来るつていふんでね。それを迎へ
旁々
(
かた/″\
)
父母の一周忌の山榊を採りに来たんだよ』
ひとつのパラソル
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
此前東京の友達への手紙に妹の病気のことを言ひ、本人も周囲の人々も今は只だ死を待つのみだと書き添へてやつたら、返事
旁々
(
かた/″\
)
見舞の手紙をよこしたが、其中に
厄年
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
御懇談いたしたきこと
有之
(
これあり
)
、且つ先日杉野子爵を介して、申上げたる件に付きても、重々の
行違
(
ゆきちがひ
)
有之
(
これあり
)
、右釈明
旁々
(
かた/″\
)
近日参邸いたし度く——あゝ何と云ふ図々しさだ。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
しかし結局は親店の仕事を手伝ひ
旁々
(
かた/″\
)
自分の儲け口を見つけるより外なかつた。しかし怠け癖のついた木山は、こつ/\初めから出直すといふ心構へには容易になれなかつた。
のらもの
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「えゝ、どうぞ訪ねて来て下さい。僕も、ご迷惑でなかつたら上つてもいゝです。あなたには、いろ/\お世話になつてゐるので、一度お礼
旁々
(
かた/″\
)
お伺ひしようと思つてゐました」
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
荻沢は
固
(
もと
)
より心から大鞆の言葉を信ずるに非ず今は
恰
(
あたか
)
も外に用も無し且は全く初陣なる大鞆の技量を試さんとも思うにより
旁々
(
かた/″\
)
其言う儘に従えるなり(大)では長官少し暑いけどが
茲等
(
こゝら
)
を
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
其方義夫傳吉の
留守中
(
るすちう
)
昌次郎と
奸通
(
かんつう
)
致し
剩
(
あまつ
)
さへ傳吉
歸國
(
きこく
)
の
節
(
せつ
)
密夫
(
みつぷ
)
昌次郎に大金を
欺
(
かたり
)
取
(
とら
)
せ
旁々
(
かた/″\
)
以て
不埓
(
ふらち
)
に付
三宅島
(
みやけじま
)
へ
遠島
(
ゑんたう
)
申付る
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
三郎兵衞には恩人筋の娘とかで、三四年前に田舍から引取られ、厭應言はさず幾太郎の許嫁と披露して、行儀見習
旁々
(
かた/″\
)
、十九の
厄
(
やく
)
の明けるのを待つてゐる娘でした。
銭形平次捕物控:107 梅吉殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平三の村からは毎日商人が生魚を売りに来て居るが、市日になると買物
旁々
(
かた/″\
)
塩魚を売りに来る人が随分多い。此日も丁度其市日にあたるので町は随分の人出であつた。
厄年
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
志丈が来れば是非お礼
旁々
(
かた/″\
)
行
(
ゆ
)
きたいものだと思っておりましたが、志丈は一向に参りません。
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
妾達
(
わたしたち
)
を、追うて来る人でも、身体と心との凡てを投じて、来る人はまだいゝのよ。あの人達なんか遊び半分なのですもの。狼の散歩
旁々
(
かた/″\
)
人の後から
従
(
つ
)
いて行くやうなものなのよ。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
詫言
(
わびごと
)
なし是は
聊
(
いさゝ
)
かながら
出牢
(
しゆつらう
)
の
歡
(
よろこ
)
び
旁々
(
かた/″\
)
土産
(
みやげ
)
なりとて
懷中
(
くわいちう
)
より紙に包み
目録
(
もくろく
)
として金子百兩を差出しければ富右衞門
是
(
これ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
旁々
(
かた/″\
)
三之助を呼び戻すのは、もう少し待つて貰ひたいと言ふ言葉にも
理窟
(
りくつ
)
があります。
銭形平次捕物控:020 朱塗りの筐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
伯父は前から長らく胃腸を患つてぶら/\してゐたのだが、私が行つてから間もなく、S坂の近くに別荘風の小宅を建てて、一時保養
旁々
(
かた/″\
)
、その年の暮に其処へ引越したのであつた。
乳の匂ひ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
正「
佐羽
(
さば
)
さんに誘われて慾張り
旁々
(
かた/″\
)
桐生へ
往
(
ゆ
)
きましたが、
一昨日
(
おとゝい
)
帰って松新で聞きますと、花魁が御病気で山谷のお寮に
在
(
いら
)
っしゃるという事ですから、早速お見舞いに出ましたので」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
梅三郎は評判の
美男
(
びなん
)
で、
婀娜
(
あだ
)
な、ひんなりとした、芝居でいたせば
家橘
(
かきつ
)
か
上
(
のぼ
)
りの菊の助でも致しそうな
好男
(
いゝおとこ
)
で、丁度其の月の二十八日、春部梅三郎は非番のことだから、
用達
(
ようた
)
し
旁々
(
かた/″\
)
というので
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私
(
わたくし
)
も一寸お尋ね申したいと存じながら、
種々
(
いろ/\
)
取込が有って、つい/\御無沙汰をいたしました、私も
彼方
(
あっち
)
の方へ保養
旁々
(
かた/″\
)
見舞に
往
(
ゆ
)
きたいと思ってましたが……おや、誰かお連れが有るなら
此方
(
こっち
)
へ
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
旁
漢検1級
部首:⽅
10画
々
3画
“旁”で始まる語句
旁
旁〻
旁証
旁人
旁看
旁㐌
旁付
旁午
旁故
旁旁