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ごふじん
「
旦那、くどい
事をお
尋ね
申しますやうでござりますが、あの
其の十三
囘忌の
今日の
佛樣は、
旦那衆でござりますか、それとも
御婦人で、」
何故と
被言りませ、
姫さまはまだ
齡がゆかッしゃらぬによって、
騙さッしゃるやうであれば、ほんにそれは
惡いこっちゃ、
御婦人を
騙さッしゃるは
卑怯ぢゃ、
非道ぢゃ。
然ればよなと
思ひながら、
殊更に
知らず
顏粧ひつゝ、
主人は
御婦人なるにや、
扨は
何某殿の
未亡人とか、さらずは
妾なんどいふ
人か、
別して
與へられたる
邸宅かと
問へば
然うしますとね……
私の
方が
見直しました
二日目の
夜中です……
隣の
室においでなすつた
御婦人の、
私と
同じ
病氣でした。
ロミオ
御婦人、これは
事壞しの
爲に
神樣が
造らせられた
男ぢゃ。
否、
御婦人に
限つた
事はありますまいとも。……
現に
私が
迷惑をしたんですから……
誰だつて
見境はないんでせう。
其奴が
砂利を
掴んで
滅茶々々擲附けるんです。
マーキュ
御婦人、お
晩うござります。
……それも
殿方のだと、
何ですけれど、
優しい
御婦人のお
書でしたから
拾ひました。
尤も、あの、にせて
殿方のてのやうに
書いてはありますけれど、
其は
一目見れば
分りますわ。
丁ど
可い
鹽梅に、
貴下がお
逢ひなさいましたやうな、
大勢の
御婦人づれでも
來合はせて
下されば
可うございますけれどもねえ……でないと……
畜生……だの——
阿魔——だのツて……
何ですか