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山風
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やまかぜ
ふりがな文庫
“
山風
(
やまかぜ
)” の例文
道翹
(
だうげう
)
は
身
(
み
)
を
屈
(
かゞ
)
めて
石疊
(
いしだゝみ
)
の
上
(
うへ
)
の
虎
(
とら
)
の
足跡
(
あしあと
)
を
指
(
ゆび
)
さした。
偶
(
たま/\
)
山風
(
やまかぜ
)
が
窓
(
まど
)
の
外
(
そと
)
を
吹
(
ふ
)
いて
通
(
とほ
)
つて、
堆
(
うづたか
)
い
庭
(
には
)
の
落葉
(
おちば
)
を
捲
(
ま
)
き
上
(
あ
)
げた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
とさけびながら、
夢中
(
むちゅう
)
でかけ
出
(
だ
)
しますと、
山風
(
やまかぜ
)
がうしろからどっと
吹
(
ふ
)
きつけて、よけい火が大きくなりました。
かちかち山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
やがてさら/\と
渡
(
わた
)
る
山風
(
やまかぜ
)
や、
月
(
つき
)
の
影
(
かげ
)
に
瓜
(
うり
)
が
踊
(
をど
)
る。
踊子
(
をどりこ
)
は
何々
(
なに/\
)
ぞ。
南瓜
(
たうなす
)
、
冬瓜
(
とうがん
)
、
青瓢
(
あをふくべ
)
、
白瓜
(
しろうり
)
、
淺瓜
(
あさうり
)
、
眞桑瓜
(
まくはうり
)
。
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
夕方
(
ゆふがた
)
の
空
(
そら
)
には、
一
(
いつ
)
ぱい
雲
(
くも
)
が
亂
(
みだ
)
れてゐて、あちらこちらに
早
(
はや
)
く
飛
(
と
)
び
廻
(
まは
)
つてゐる
時
(
とき
)
に
吹
(
ふ
)
きおろす
山風
(
やまかぜ
)
が、あら/\しく
吹
(
ふ
)
いてゐる。その
目
(
め
)
にも
耳
(
みゝ
)
にも、すさまじい
景色
(
けしき
)
。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
直二と先任将校の乗っている艦上機は、予定通り、近所を航進中の、駆逐艦
山風
(
やまかぜ
)
に救い上げられた。山風は直ちに隊列を離れて、
旗艦陸奥
(
きかんむつ
)
に向けて急航して行った。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
たちまち、
青葉
(
あおば
)
の
上
(
うえ
)
を
波立
(
なみだ
)
っていました
山風
(
やまかぜ
)
が
襲
(
おそ
)
ってきて、この
日
(
ひ
)
がさをさらってゆきました。
日がさとちょう
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
重兵衛はそのまま内へ
引込
(
ひっこ
)
むと、舞台は元に戻る。おつやは抜き足をして窓の下にゆき、閉めたる戸の外から、内の会話をぬすみ聴くように耳をすましている。
山風
(
やまかぜ
)
の音。
影:(一幕)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
正直一轍の
吝嗇漢
(
けちんぼ
)
が一度
汚
(
けが
)
した墓をまた堀返しつつあるのを見かけたのであった、
格子縞
(
こうしじま
)
のスコッチラシャを頸のまわりで
山風
(
やまかぜ
)
にひるがえしながら、そしてジミな絹帽を頭上にいただいて。
作男・ゴーの名誉
(新字新仮名)
/
ギルバート・キース・チェスタートン
(著)
山風
(
やまかぜ
)
に吹かれながら
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
山風
(
やまかぜ
)
颯
(
さつ
)
とおろして、
彼
(
か
)
の白き鳥また
翔
(
た
)
ちおりつ。黒き
盥
(
たらい
)
のふちに乗りて
羽
(
は
)
づくろひして静まりぬ。
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
(二人は顔をみあわせる。薄く
山風
(
やまかぜ
)
の音。梟の声。焚火はだんだんに薄暗くなる。)
影:(一幕)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
(二人は向い合って焚火にあたっている。薄く
山風
(
やまかぜ
)
の音。小唄の声遠く
聞
(
きこ
)
ゆ。)
影:(一幕)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
“山”で始まる語句
山
山家
山路
山羊
山茶花
山間
山中
山谷
山毛欅
山車