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山師
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やまし
ふりがな文庫
“
山師
(
やまし
)” の例文
人間の頭
位
(
ぐらい
)
は
拳
(
げんこ
)
で
砕
(
くだ
)
くことができると云っている。
何
(
な
)
んだか
山師
(
やまし
)
のようでもあるが、また
真箇
(
ほんとう
)
に
真言
(
しんごん
)
の
行者
(
ぎょうじゃ
)
のようでもある。
仙術修業
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
其下等な動機や行為を、熱誠に取り扱ふのは、無分別なる幼稚な頭脳の所有者か、然らざれば、熱誠を
衒
(
てら
)
つて、己れを高くする
山師
(
やまし
)
に過ぎない。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それは、
選
(
えら
)
んだものにも
罪
(
つみ
)
があったんだよ。
人
(
ひと
)
を
見
(
み
)
る
目
(
め
)
がなかったのだ。ただ、
空宣伝
(
からせんでん
)
におどらされたり、
山師
(
やまし
)
のようなものにあやつられたからだ。
心の芽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
実に北海道にして始めて見るべき種類の者らしい、
則
(
すなは
)
ち何れの未開地にも必ず先づ最も
跋扈
(
ばつこ
)
する
山師
(
やまし
)
らしい。
空知川の岸辺
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
路傍に立っては、
山師
(
やまし
)
と
罵
(
ののし
)
られ、門に立っては、水をかけられ、
嘲罵
(
ちょうば
)
、迫害、飢寒、あらゆる
行
(
ぎょう
)
を共にした。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
それにしても、
山師
(
やまし
)
だったとは思いましたが、こんな悪事を働いていたとは意外です。先生、ひょっとしたら例の相場に手を出してしくじったのかも知れません。
盗難
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
大日向さまが、世間の
山師
(
やまし
)
のやうに、即座によくなるといふやうな、そんな教へは絶対にしませんので、その人々の
祈祷
(
きたう
)
の根気を、御覧になり次第で、病悪を去つていたゞきます
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
皆
失敗
(
しくじ
)
って損ばかりいたし、
漸
(
ようよ
)
うに金策を致して
山師
(
やまし
)
で
威
(
おど
)
した宿屋、実に
危
(
あぶな
)
い身代で、お客がなければ
借財方
(
しゃくざいかた
)
からは責められまするし、月給を
遣
(
や
)
らぬから奉公人は
暇
(
いとま
)
を取って出ます
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
八丁堀同心や半七らがうたがっていたような勤王や討幕などの陰謀はまるで跡方もないことで、一種の
杞憂
(
きゆう
)
に過ぎなかった。かれはやはり初めに云ったような、
偽公家
(
にせくげ
)
の
山師
(
やまし
)
であった。
半七捕物帳:26 女行者
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
此
(
この
)
菊塢
(
きくう
)
の
狂歌
(
きやうか
)
二
首
(
しゆ
)
発句
(
ほつく
)
一
句
(
く
)
あり、(手紙と
其書
(
そのしよ
)
も
移転
(
ひつこし
)
まぎれに
捜
(
さが
)
しても知れぬは
残念
(
ざんねん
)
)
兎
(
と
)
にも
角
(
かく
)
にも
一個
(
いつこ
)
の
豪傑
(
がうけつ
)
「
山師
(
やまし
)
来
(
き
)
て
何
(
なに
)
やら
植
(
う
)
ゑし
隅田川
(
すみだがは
)
」と
白猿
(
はくゑん
)
が、
芭蕉
(
ばせう
)
の句をもじりて笑ひしは
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
世には
山師
(
やまし
)
流の医者も多けれどただ金まうけのためとばかりにてその方法の無効無害なるはなほ
恕
(
じょ
)
すべし、日本人は牛肉を食ふに及ばずなど言ふ
牽強附会
(
けんきょうふかい
)
の説をつくりちよつと旧弊家
丁髷
(
ちょんまげ
)
連を
籠絡
(
ろうらく
)
し
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
『
此
(
こ
)
の
山師
(
やまし
)
!
人殺
(
ひとごろし
)
!』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「東郷大将が大和魂を
有
(
も
)
っている。
肴屋
(
さかなや
)
の銀さんも大和魂を有っている。
詐偽師
(
さぎし
)
、
山師
(
やまし
)
、人殺しも大和魂を有っている」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「けしからんやつだ、売り物でないものを、なぜ店へさらしておく。こいつ、客をつる
山師
(
やまし
)
だな」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『この
山師
(
やまし
)
!
人殺
(
ひとごろし
)
!』
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
白山
(
はくさん
)
の裏とか、芝公園の中とか、銀座何丁目とか今までに名前を聞いたのは二三軒あるが、むやみに
流行
(
はや
)
るのは
山師
(
やまし
)
らしくって行く気にならず、と云って
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
山師
(
やまし
)
めッ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
成功を目的にして人生の街頭に立つものはすべて
山師
(
やまし
)
である
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
師
常用漢字
小5
部首:⼱
10画
“山師”で始まる語句
山師的
山師輩
山師連