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密林
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みつりん
ふりがな文庫
“
密林
(
みつりん
)” の例文
われをわすれ、樺の
密林
(
みつりん
)
へ
馳
(
か
)
けこんだ。見ると、なかでも大きな一本の樺の木に、あの竹童の
飼
(
か
)
っている
荒鷲
(
あらわし
)
がつながれてあった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
景色
(
けしき
)
は
低
(
ひく
)
く
下
(
した
)
に
臨
(
のぞ
)
むものと
思
(
おも
)
つて
居
(
ゐ
)
たのに、
繰返
(
くりかへ
)
していふが、
此
(
こ
)
の
密林
(
みつりん
)
の
間
(
あひだ
)
は、さながら
流
(
ながれ
)
に
浮
(
うか
)
んで
飛
(
と
)
ぶのである。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
喰
(
た
)
べ
飽
(
あ
)
きると、
密林
(
みつりん
)
の
上
(
うへ
)
を
高
(
たか
)
く
気侭
(
きまま
)
に
飛
(
と
)
ぶのが
好
(
す
)
きで、またその
飛行振
(
ひかうぶ
)
りが
自慢
(
じまん
)
の
種
(
たね
)
でもあつた。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
それはマグノリアの木にもあらわれ、けわしい
峯
(
みね
)
のつめたい
巌
(
いわ
)
にもあらわれ、谷の
暗
(
くら
)
い
密林
(
みつりん
)
もこの
河
(
かわ
)
がずうっと
流
(
なが
)
れて行って
氾濫
(
はんらん
)
をするあたりの
度々
(
たびたび
)
の
革命
(
かくめい
)
や
饑饉
(
ききん
)
や
疫病
(
やくびょう
)
やみんな覚者の善です。
マグノリアの木
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
密林
(
みつりん
)
の
奥
(
おく
)
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
ラランに
続
(
つづ
)
いてペンペがサッと
密林
(
みつりん
)
の
上
(
うへ
)
に
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
した。やがて
羽
(
はね
)
を
整
(
ととの
)
へて、
頭
(
あたま
)
を
高
(
たか
)
くあげた。だんだんと
下界
(
した
)
を
離
(
はな
)
れる。もう千メートルだ。二
羽
(
は
)
の
鴉
(
からす
)
はそこで
初
(
はじ
)
めて
口
(
くち
)
をきいた。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
本来その
報酬
(
ほうしゅう
)
として
竹童
(
ちくどう
)
の
鷲
(
わし
)
をぬすんで、
裾野戦
(
すそのせん
)
のおこるまえに、菊池半助の陣中へかけつけなければならなかったはずだが、
密林
(
みつりん
)
のおくで、鷲をぬすみそこねて、竹童のため
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
光が
網
(
あみ
)
になってゆらゆらする。みんなの
足並
(
あしなみ
)
。小松の
密林
(
みつりん
)
。
台川
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
そこは
密林
(
みつりん
)
のおくであったが、
地盤
(
じばん
)
の岩石が
露出
(
ろしゅつ
)
しているため、一町四
方
(
ほう
)
ほど
樹木
(
じゅもく
)
がなく、平地は
硯
(
すずり
)
のような黒石、
裂
(
さ
)
け目くぼみは、いくすじにもわかれた、水が
潺湲
(
せんかん
)
としてながれていた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
随分
(
ずいぶん
)
古
(
ふる
)
い
昔
(
むかし
)
のこと、ヱヴェレストのはるか
麓
(
ふもと
)
に、ラランとよぶ一
羽
(
は
)
の
鴉
(
からす
)
が
棲
(
す
)
んでゐた。もの
凄
(
すご
)
いほど
暗
(
くら
)
い、こんもりと
繁
(
しげ
)
つた
密林
(
みつりん
)
の
奥
(
おく
)
で、
毎日
(
まいにち
)
歌
(
うた
)
つてる
小鳥
(
ことり
)
や
仲
(
なか
)
のいゝ
虫
(
むし
)
などを
殺
(
ころ
)
して
喰
(
た
)
べてゐた。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
“密林”の意味
《名詞》
密林(みつりん)
樹木が密生した森林。
(出典:Wiktionary)
密
常用漢字
小6
部首:⼧
11画
林
常用漢字
小1
部首:⽊
8画
“密林”で始まる語句
密林逃亡者