体操たいそう)” の例文
旧字:體操
体操たいそうのとき、久助君のすぐ前なので、久助君は、かれの頭のうしろがわに、いくつ、どんな形のはげがあるかをよく知っている。
久助君の話 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
体操たいそうこうになっているだけで、あとはずっとおつ行列ぎょうれつでありました。二郎じろうちゃんは、おしどりが行儀ぎょうぎよくならんでいるので、おかしくなりました。
小さな妹をつれて (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのテーブルのはじに校長がすわって、校長の隣りに赤シャツが構える。あとは勝手次第に席に着くんだそうだが、体操たいそうの教師だけはいつも席末に謙遜けんそんするという話だ。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そのくせわたしはなそうはなそうとおもいながら、まだ袖子そでこさんにははやかろうとおもって、いままでわずにあったんですよ……つい、自分じぶんおそかったものですからね……学校がっこう体操たいそうやなんかは、そのあいだ
伸び支度 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
しんちゃん、ラジオ体操たいそうにゆかないの? やすまずにいくと、ご褒美ほうびがもらえるのだよ。」と、つねちゃんが、いいました。
真坊と和尚さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
となりの体操たいそう教師は黒ずぼんで、ちゃんとかしこまっている。体操の教師だけにいやに修行が積んでいる。やがておぜんが出る。徳利とくりならぶ。幹事が立って、一言いちごん開会の辞を述べる。それから狸が立つ。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
体操たいそうなど、ちっとも新しいのを教えてくれない。
(新字新仮名) / 新美南吉(著)
この楽器がっき体操たいそうや、唱歌しょうかをならった子供こどもらは、いつしかおおきくなって、むすめたちは、およめさんになり、おとこは、りっぱに一にんまえの百しょうとなりました。
楽器の生命 (新字新仮名) / 小川未明(著)
十五人目に体操たいそうの教師へと廻って来た時には、同じ事を何返もやるので少々じれったくなった。むこうは一度で済む。こっちは同じ所作しょさを十五返繰り返している。少しはひとの了見りょうけんも察してみるがいい。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「キャラメルなら、ほしくないや。」と、真坊しんぼうは、にやりとわらいました。そして、体操たいそうわって、かえるときです。どこからてきたか和尚おしょうさまが
真坊と和尚さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
ぼくは、体操たいそうがうまいんだぜ、ほらこうだろう……。」と、通信箋つうしんせんをねこのはなさきにひろげてせたのです。
小さな妹をつれて (新字新仮名) / 小川未明(著)
「みなさんは、この上等じょうとうのオルガンに歩調ほちょうわせて愉快ゆかい体操たいそうをすることもできれば、また、うたうこともできます。」と、先生せんせいは、生徒せいとらにかっていいました。
楽器の生命 (新字新仮名) / 小川未明(著)
午前ごぜんには体操たいそうや、地理ちりや、習字しゅうじ時間じかんがあって、午後こごからはいよいよ算術さんじゅつ時間じかんがあるのでした。
残された日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
くる、ラジオ体操たいそう真坊しんぼう姿すがたえませんでした。もう二、三にちで、わりになるのです。
真坊と和尚さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
それは、体操たいそう時間じかんでした。先生せんせいが、ポケットから、おおきな時計とけいして、時間じかんていられました。正二しょうじは、自分じぶんおおきな時計とけいによくているなとおもって、ていました。
正二くんの時計 (新字新仮名) / 小川未明(著)
また、弱虫よわむし正坊まさぼうが、あしいためて、体操たいそうやすんだときであります。
学校の桜の木 (新字新仮名) / 小川未明(著)