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不破
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ふわ
ふりがな文庫
“
不破
(
ふわ
)” の例文
道は、
不破
(
ふわ
)
ノ
柵
(
さく
)
から北国街道をさしている方向だが、その本道はいま、足利高氏の主従一列のものが、不破から伊吹の城へ向っている。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と言っているのは、ほかならぬ元の
不破
(
ふわ
)
の関の関守氏、今やお銀様の胆吹王国の総理です。それを相手に受けこたえて言う一人の浪人者
大菩薩峠:38 農奴の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
意表にでて後ろの源十郎へ一
薙
(
なぎ
)
くれたかと思うと、このときはもう慕いよる半月形の散刀に対して、
無念無想
(
むねんむそう
)
、ふたたび静に
帰
(
き
)
した
不破
(
ふわ
)
の中青眼。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
不破
(
ふわ
)
の
関
(
せき
)
、
鳴海
(
なるみ
)
の
汐干潟
(
しおひがた
)
と次第に東へ下るにつれて、思いは果てしなく都の空へととぶのであった。
現代語訳 平家物語:10 第十巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
雀部淡路
(
ささべあわじ
)
、
白江備後
(
しらえびんご
)
、
熊谷大膳
(
くまがえだいぜん
)
、
粟野杢
(
あわのもく
)
、
日比野下野
(
ひびのしもつけ
)
、
山口少雲
(
やまぐちしょううん
)
、
丸毛不心
(
まるもふしん
)
、
隆西入道
(
りゅうさいにゅうどう
)
、
山本主殿
(
やまもととのも
)
、山田三十郎、
不破
(
ふわ
)
万作の
面々
(
めんめん
)
で、かくいうそれがしは
紹巴法橋
(
じょうはほっきょう
)
である。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
▼ もっと見る
打ち大方出来たらしい
噂
(
うわさ
)
の土地に立ったを小春お夏が早々と聞き込み不断は
若女形
(
わかおんながた
)
で行く
不破
(
ふわ
)
名古屋も
這般
(
このはん
)
のことたる国家問題に属すと異議なく連合策が行われ党派の色分けを
かくれんぼ
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
これやこの、知るも知らぬも逢坂の、行きかう人は
近江路
(
おうみじ
)
や、夜をうねの野に啼く
鶴
(
たず
)
も、子を思うかと哀なり。番場、醒が井、柏原、
不破
(
ふわ
)
の
関屋
(
せきや
)
は荒れはてて、ただ漏るものは秋の月。
ドナウ源流行
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
そして附近の古戦場や
不破
(
ふわ
)
の
関趾
(
せきあと
)
などを得意になって案内するのであったが、最初に来た時は夏の盛りで、
埃
(
ほこり
)
っぽい暑い田舎
路
(
みち
)
をボロボロの自動車で彼方此方引き廻されてひどく
草臥
(
くたび
)
れたことがあり
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
秋風や藪も畑も
不破
(
ふわ
)
の関 芭蕉
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
お
伝馬
(
てんま
)
で旅をするなんて
洒落
(
しゃれ
)
たことは、これが初めてでしょう。まして行先は、名にし負う美濃の国、
不破
(
ふわ
)
の
郡
(
こおり
)
、関ヶ原——
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
古い
垂井
(
たるい
)
ノ
宿
(
しゅく
)
から
不破
(
ふわ
)
あたりへかかると、車の通行数はグンと少なくなってくるが、そのかわりに今度はひどい悪道路がえんえんと続き出す。
随筆 私本太平記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
血なんか流れてもいないどころか、この下々段のかまえたるや柳生流でもっとも恐ろしいとなっている
不破
(
ふわ
)
の
関守
(
せきもり
)
という刀法……
不破
(
ふわ
)
、他流にはちょっと破れないんです。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「王国なんて、ずいぶん
僭上
(
せんじょう
)
な呼び方かも知れませんが、
不破
(
ふわ
)
の関守さんが、冗談におつけになったんですから、お気になさらないでお聞き下さい」
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
(
垂井
(
たるい
)
から
不破
(
ふわ
)
の山間の通路を
扼
(
やく
)
して、秀吉の精兵が長浜を出て、昨夜以来、勝家ござんなれと、待ちかまえている)
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
弁解
(
いいわけ
)
のようにうめいた伊賀のあばれン坊、
不破
(
ふわ
)
の
関守
(
せきもり
)
の構えから、いきなり、身を躍らせると見せておいて……とりまく剣陣のさわぐすきに、近くの一人へ、
横薙
(
よこな
)
ぎの一刀をくれた。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
不破
(
ふわ
)
の関まで
伸
(
の
)
して一段の風流を試みようと出かけた二人の者であるが、その行先を見ると、不破の古関ではない、かえってその小関の方へ向って
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
不破
(
ふわ
)
彦三勝光に金森五郎八長近のふたりが
随行
(
ずいこう
)
した。こう二者は共に柴田の直臣だ。副使の格であるが、利家にたいする
目付
(
めつけ
)
たることはいうまでもない。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
柳生流でいう、
不破
(
ふわ
)
の
関守
(
せきもり
)
……。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
また、林谷山には、
不破
(
ふわ
)
勝光、中谷山には、原
房親
(
ふさちか
)
の部隊。——これがまず第一線を布陣しているもようだった。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
青嵐居士
(
せいらんこじ
)
と
不破
(
ふわ
)
の関守氏とが
多景
(
たけ
)
の島を訪れた翌々夜のことで、その夜は月が湖上に晴れておりました。
大菩薩峠:38 農奴の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
そのうちに、急を知った尾山城では、ただちに
不破
(
ふわ
)
彦三、片山
内膳
(
ないぜん
)
などの騎兵隊七十名を、応援に急がせた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
藤原の伊太夫と、女興行師お角は、旅中の旅で、近江の国の大津から竹生島へ
詣
(
もう
)
でて立帰り、逢坂山の大谷風呂で、お銀様及び
不破
(
ふわ
)
の関守氏と会見することになっている。
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
北陸経営の
重鎮
(
じゅうちん
)
は、ここに定められた。そのほかの布置を見ると、
金森
(
かなもり
)
、
不破
(
ふわ
)
、
佐々
(
さっさ
)
などの諸将は各郡を配分し、前田又左衛門
利家
(
としいえ
)
にも、二郡を分け与えた。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あの時に
不破
(
ふわ
)
の関の関守氏の紹介によって、お銀様が西美濃の地に、かなり広大な地所を購入し、岡崎久次郎の助けを求めず、西田天香の指導を仰がずに、ここへお銀様独流の
我儘
(
わがまま
)
な、自由な
大菩薩峠:35 胆吹の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それも
不破
(
ふわ
)
から二里、
垂井
(
たるい
)
から一里余りでしかない。すると、伊吹の曳く山すそが西南へながれてゆく半山地に
拠
(
よ
)
って、人の住むらしい屋根が点々と望まれてくる。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いつ、どうして木曾を通ったか、
不破
(
ふわ
)
や
逢坂
(
おうさか
)
の関を越えたのはいつごろであったか、そんなことは目にも留まらないうちに、早や二人は京都の真中の六角堂あたりへ身ぶるいして到着しました。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
『は、あれは先頃、お国表の方から江戸詰に転役して参った——
不破
(
ふわ
)
数右衛門でございます』
濞かみ浪人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
部将としては、
不破
(
ふわ
)
彦三、村井
長頼
(
ながより
)
、
魚住隼人
(
うおずみはやと
)
など。そのほか七百余人の士卒が従っていた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
冬の
不破
(
ふわ
)
越えは、伊吹を左に、名だたる難行だった。関ヶ原あたりの風雪はわけてひどい。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
雨の日が多く関ヶ原あたりの河川は
氾濫
(
はんらん
)
し、旅程は、おくれがちだった。ようやく、
不破
(
ふわ
)
の関へかかって、湖畔をたどっていた日である。彼の一行を、早馬が追いかけて来た。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
不破
(
ふわ
)
の
関
(
せき
)
を通るならとにかく、この雪では美濃へ山越えなど思いもよらぬ事だという。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
不破
(
ふわ
)
ノ
柵
(
さく
)
は今暁から閉じ申した。このほうは近江の守護、鎌倉殿の代官だ。足利勢を通せとのかけあいならば、ごめんこうむる。ただし弓矢にかけても通るとならば、話はべつだが
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「すこしばかり所縁の者がおりますので、
不破
(
ふわ
)
の
長亭軒
(
ちょうていけん
)
のお城に身をよせております」
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さて、
母子
(
おやこ
)
の旅はつつがなく、
不破
(
ふわ
)
をこえて、春の湖を、やがて
駕籠
(
かご
)
のまえに迎えた。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
行くての美濃路は——
不破
(
ふわ
)
、関ヶ原、垂井、青野原——すべて敵勢で充満していた。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
不破
(
ふわ
)
の
関
(
せき
)
は、関所がなくても、地形そのものが、すでに天然の関門をなしている。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『若い
手輩
(
てあい
)
の——例えば
不破
(
ふわ
)
数右衛門、武林唯七などの
躍起組
(
やっきぐみ
)
が——近頃、大石に対して
疎遠
(
そえん
)
になりだしたのは、あの普請場を見てからだ、
他
(
ほか
)
にも、大石の肚を、疑っている者が多い』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
で——藤吉郎は、遠く道を迂回して、養老郡の山づたいに、
不破
(
ふわ
)
へはいった。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
丹羽五郎左衛門、山崎源太左衛門、
不破
(
ふわ
)
彦三、
菅屋
(
すがや
)
九右衛門などがある。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
不破
(
ふわ
)
殿はおらるるか。平四郎殿は——」
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
で、わざわざ
不破
(
ふわ
)
より横道して来たわけで
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『
不破
(
ふわ
)
も行け』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
不破
(
ふわ
)
やぶり
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
破
常用漢字
小5
部首:⽯
10画
“不破”で始まる語句
不破郡
不破河内守
不破光治
不破広綱
不破山
不破伴作
不破水月
不破伊勢次
不破小四郎
不破平四郎