“ぞんざい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
粗雑36.7%
存在26.7%
粗末6.7%
疎漏3.3%
疎雜3.3%
粗匇3.3%
粗率3.3%
粗略3.3%
粗野3.3%
粗雜3.3%
野卑3.3%
麁匆3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と盆の上に茶呑茶碗……不心服な二人(ににん)分……焼海苔(やきのり)にはりはりは心意気ながら、極めて恭しからず押附(おッつけ)ものに粗雑(ぞんざい)に持って、お蔦が台所へ顕(あらわ)れて
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
石鏃は石器時代遺跡(ゐせき)に於て他の遺物(ゐぶつ)と共(とも)に存在(ぞんざい)するを常とすれど、左の諸所にては山中に於て單獨(たんどく)に發見されし事有るなり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
すると昨夕から今朝にかけて美しいお宮が普通(あたりまえ)な淫売(おんな)になって了った。口の利きようからして次第に粗末(ぞんざい)な口を利いた。自分の思っていたお宮が今更に懐かしい——。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
彼手柄顔に「旦那が疎漏(ぞんざい)にお繋ぎ成さった者だから、放れて飛び出しましたのを私が追い掛けてヤッと此の通り捕えて来ました」
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
お寒(さむ)いので、炭(すみ)をどつさりお繼(つ)ぎ申(まを)しあげたものですから、先生樣(せんせいさま)はお歸(かへ)りがけに、もう一度(いちど)よく埋(い)けなよ、と確(たしか)に御注意(ごちうい)遊(あそ)ばしたのでございますものを、つい私(わたくし)が疎雜(ぞんざい)で。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
富「いやさ、お顔を見てはなりませんよ、頭(かしら)を擡(あげ)ろと仰しゃった時に始めて首を上げて、殿様のお顔をしげ/″\見るのだが、粗匇(ぞんざい)にしてはなりませんよ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
辛(やッ)と放免されて、暗黒(くらやみ)を手探りで長四畳へ帰って来ると、下女が薄暗い豆ランプを持って来て、お前さん床を敷(と)ったら忘れずに消すのですよと、朋輩にでも言うように、粗率(ぞんざい)に言置いて行って了った。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
続いてドンドン粗略(ぞんざい)に下りたのは、名を主税(ちから)という、当家、早瀬の主人で、直ぐに玄関に声が聞える。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
世のなかへ出た当時の、粗野(ぞんざい)な口の利(き)き方や、調子はずれの挙動が、大分除(と)れて来た。櫛(くし)だの半襟(はんえり)だの下駄などの好みにも、下町の堅気の家の神さんに見るような渋みが加わって来た。
爛 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
覺(おぼ)え方(かた)はいけ粗雜(ぞんざい)だが、料理(れうり)はいづれも念入(ねんい)りで、分量(ぶんりやう)も鷹揚(おうやう)で、聊(いさゝか)もあたじけなくない處(ところ)が嬉(うれ)しい。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
頭(かしら)ですらこれだから、平(ひら)の坑夫は無論そう野卑(ぞんざい)じゃあるまいと思い込んでいた。だから、この悪口(あくたい)が藪(やぶ)から棒(ぼう)に飛んで来た時には、こいつはと退避(ひる)む前に、まずおやっと毒気を抜かれた。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
乙な眼遣(めづかい)をし麁匆(ぞんざい)な言葉を遣って、折節に物思いをする理由(いわれ)もない。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)