“こせん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
弧線47.4%
古泉10.5%
狐仙10.5%
古錢5.3%
古先5.3%
小泉5.3%
小銭5.3%
皷煽5.3%
顧旃5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たゞなかふくれた。てんなみつてちゞんだ。地球ちきういとるしたまりごとくにおほきな弧線こせんゑがいて空間くうかんうごいた。すべてがおそろしい支配しはいするゆめであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
小曲は古泉こせんの如く、そがおもて、心あらはる
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
「まるで万事が夢のようです。ことによるとあの張家ちょうけの主人は、狐仙こせんか何かだったかもしれませんよ」
秋山図 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それを貝墓かひはかんでをりますが、これは石器時代せつきじだい貝塚かひづかとはまったくことなつたもので、なかからは漢時代かんじだい品物しなものや、そのころ古錢こせんます。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
その古錢こせん小刀こがたなかたちをした刀錢とうせんくはかたちをした布泉ふぜんといふものでありまして、それがしゆうをはごろ出來できぜにであるといふので、年代ねんだいたしかにきめられるのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
臨川寺の無極禅師、等持院の古先こせん禅師
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此処は追貝村おっかいむらの入口で、西の方は穂高山ほたかやま、東は荒山あらやま、北の方は火打山ひうちやまで、南の方は赤城山あかぎやま、山又山の数坂峠かずさかとうげ、大樹は生茂って居りまして、大泉たいせん小泉こせんという掘割の岩間に浮島の観音というのがあって
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
どうせ飛び出すのだ、何しろ訪ねて見ようと銀之助は懐中くわいちゆうを改めると五円札が一枚とあと小銭こせんで五六十銭あるばかり。これでも仕方がない不足の分は先方むかふの様子を見てからの事とぐ下にりた。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
南岳わかくして耳ろうせり。人と語るに音吐おんと鐘の如し。平生奇行に富む。明治卅八年秋八月日魯にちろ両国講和条約の結ばれし時、在野の政客暴民を皷煽こせんし電車を焼き官庁を破壊す。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
郡の顧旃こせんかりに出て、一つの高い岡にのぼると、どこかで突然に人の声がきこえた。