“きゝて”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
聴衆33.3%
聴手13.3%
聴者13.3%
聞人6.7%
聴客6.7%
聽人6.7%
聽手6.7%
聽集6.7%
質問者6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
聴衆きゝてはそれを聞くと、どつと一度に笑ひ出した。可哀かあいさうに冷かしを言つた男は地獄の住民にされてしまつたのだ。
可楽からくが出るやうになつてから、一トきは聴手きゝてえたとくらゐ
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
講演会の傍聴者といふものは、どこでも大抵出来心から来るものなので、しかさうでない傍聴者が少しでも居るとしたら、それは皆頭の悪い連中れんぢゆうで、聴者きゝてとしては頼もしくないてあひである。
たれ聞人きゝては居りません、さて段々貴方にも御心配を掛けましたうちの半治も、一体女郎屋の弟で廻船問屋のお嬢様じょうさんを女房にするなどは出来ない事で
山「外の用でもないが、少しお前に内々話したい事があるが、此処はたれ聞人きゝては居めえのう」
さういふ遊蕩的分子をその血にたんと持伝へてゐたから、舌切雀のやうに情死しんぢゆうで損じた舌をも、うにか工夫して独吟となると聴客きゝての魂を吸ひつけるやうなはなわざも出来たのだ。
すると、正直な聴客きゝての一にん
談話はなし聽人きゝてみな婦人ふじんで、綺麗きれいひと大分だいぶえた、とたちのであるから、羊羹やうかんいちご念入ねんいりむらさき袱紗ふくさ薄茶うすちや饗應もてなしまであつたが——辛抱しんばうをなさい——さけふものは全然まるでない。が、かねての覺悟かくごである。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
もし、一寸でも話したならば、私の話は聽手きゝての心に深い感銘を必然的に殘すに違ひないやうな類のものだつたゞらう。
わたくし春枝夫人はるえふじんこのせきつらなつたときには丁度ちやうどある年増としま獨逸ドイツ婦人ふじんがピアノの彈奏中だんそうちゆうであつたが、この婦人ふじんきはめて驕慢けうまんなる性質せいしつえて、彈奏だんそうあひだ始終しゞうピアノだいうへから聽集きゝてかほ流盻ながしめ
「いや御尤もの事で。」と質問者きゝてはそれだけでなにも飲み込めたらしい悧巧さうな顔をした。「してみますと、議会での大演説などは、お支度になかなかお手間が取れる事でせうな。」