“ぶんじん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
文人58.3%
聞人41.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
世の文人ぶんじん墨客ぼっかく多くこれらの地に到り佳句を得ざるを嘆ずる者比々ひひこれなり。これけだし美術文学を解せざるの致す所か。富士山の形は一般の場合において美術的ならず。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
文藝ぶんげいにも哲學てつがくにもゑんのない彼等かれらは、このあぢつくしながら、自分じぶん自分じぶん状態じやうたい得意とくいがつて自覺じかくするほど知識ちしきたなかつたから、おな境遇きやうぐうにある詩人しじん文人ぶんじんなどよりも、一層いつそう純粹じゆんすゐであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
牧之ぼくし老人は越後ゑちご聞人ぶんじんなり。かつて貞介朴実ていかいぼくじつもつてきこえ、しば/\県監けんかん褒賞はうしやうはいして氏の国称こくしようゆるさる。生計せいけい余暇よか風雅ふうがを以四方にまじはる。余が亡兄ぼうけい醒斎せいさい(京伝の別号)をう鴻書こうしよともなりしゆゑ、またこれぐ。
この年の虎列拉コレラは江戸市中において二万八千人の犠牲を求めたのだそうである。当時の聞人ぶんじんでこれに死したものには、岩瀬京山いわせけいざん安藤広重あんどうひろしげ抱一ほういつ門の鈴木必庵すずきひつあん等がある。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)