聴者きゝて)” の例文
いかにもほんとらしく聴者きゝてに思はせて置いて、終ひのところで、ハツと思つて眼を開くと、みんな夢でした、と来るお話は癪に障ります。
青白き公園 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
講演会の傍聴者といふものは、どこでも大抵出来心から来るものなので、しかさうでない傍聴者が少しでも居るとしたら、それは皆頭の悪い連中れんぢゆうで、聴者きゝてとしては頼もしくないてあひである。