“聽人(きゝて)” の例文
談話(はなし)の聽人(きゝて)は皆(みな)婦人(ふじん)で、綺麗(きれい)な人(ひと)が大分(だいぶ)見(み)えた、と云(い)ふ質(たち)のであるから、羊羹(やうかん)、苺(いちご)、念入(ねんいり)に紫(むらさき)袱紗(ふくさ)で薄茶(うすちや)の饗應(もてなし)まであつたが——辛抱(しんばう)をなさい——酒(さけ)と云(い)ふものは全然(まるで)ない。が、豫(かね)ての覺悟(かくご)である。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)