“かじつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
過日31.3%
果実25.0%
夏日18.8%
暇日6.3%
果實6.3%
花実6.3%
菓実6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
過日かじつかたきったつもりなのであろう。まつろうはこういって、ひげあとのあおあごを、ぐっと徳太郎とくたろうほうきだした。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
ともだちは、ふところからかきをして、少年しょうねんわたしました。二人ふたり子供こどもは、かわいた往来おうらいうえで、黄色きいろ果実かじつってたのしそうにあそんでいました。
火を点ず (新字新仮名) / 小川未明(著)
吾人ごじんは阿部伊勢守を以て、庸相というべからず。彼は夏日かじつ恐るべき水野の後を承け、冬日とうじつ親むべき政略を取れり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
暇日開宴迎客傾 暇日かじつ えんひらき 客をむかえてつく
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
食物しよくもつはおもによるくさ果實かじつうを、かになどをとり、ときには人里ひとざとて、家畜かちくをかすめとつていくこともあります。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
一、四季の題目にて花木かぼく花草かそう木実このみ草実くさのみ等はその花実かじつもっとも多き時をもつて季と為すべし。藤花、牡丹ぼたんは春晩夏初を以て開く故に春晩夏初を以て季と為すべし。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
翌朝あくるあさ起きるなりそれまで貯えてあったわずかかな銭を持って、市場に往き、鶏の肉やがちょうの肉、魚、菓実かじつ一樽ひとたるい酒まで買って来て、それをじぶんへやへならべて、李幕事夫婦を呼びに往った。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)