“夏日”の読み方と例文
読み方割合
かじつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
最も奇とすべきは溝部で、或日偶然来て泊り込み、それなりに淹留えんりゅうした。夏日かじつあわせに袷羽織ばおりてんとして恥じず、また苦熱のたいをも見せない。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
吾人ごじんは阿部伊勢守を以て、庸相というべからず。彼は夏日かじつ恐るべき水野の後を承け、冬日とうじつ親むべき政略を取れり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
灼熱の夏日かじつくれなゐに移る一歩前、陽光さんさんと降りくだつて、そこに菜の花は咲きつづき、やはらぎと喜びの色に照りはえ、べひろげられ、麗かに、のどかに國を包んで、朝にけ、夕べに暮れてゐる。