“一樽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとたる71.4%
いっそん28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一枚戸を開きたる土間に、卓子テエブル椅子いすを置く。ビール、サイダアのびんを並べ、こもかぶり一樽ひとたる焼酎しょうちゅうかめ見ゆ。この店のわきすぐに田圃たんぼ
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そこで酒はすりが人の金を取ってたくさん持っているだろうから、誰が見付けたに関らず、七三郎、貴様一樽ひとたる買えっ。
怪異暗闇祭 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
隠居が気を利かせたつもりで、その一樽いっそんをばお持たせということになったので、拙者の意志ではない、先方からの好意がかえって有難迷惑じゃ
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
あすはひのきの木とかや、谷の老木のいへることあり。きのふは夢と過ぎてあすはいまきたらず。生前一樽いっそんの楽しみのほか、明日は明日はと言ひ暮して、終に賢者のそしりを
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)