一樽いっそん)” の例文
隠居が気を利かせたつもりで、その一樽いっそんをばお持たせということになったので、拙者の意志ではない、先方からの好意がかえって有難迷惑じゃ
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
あすはひのきの木とかや、谷の老木のいへることあり。きのふは夢と過ぎてあすはいまきたらず。生前一樽いっそんの楽しみのほか、明日は明日はと言ひ暮して、終に賢者のそしりを
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
「お口に叶いましたならば、別に一樽いっそんを献上つかまつる」
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)