トップ
>
駒鳥
>
こまどり
ふりがな文庫
“
駒鳥
(
こまどり
)” の例文
こんなことは、みんな私にはつまらないものだつたので、私の
虚
(
うつ
)
ろな心は、小さな飢ゑた一羽の
駒鳥
(
こまどり
)
の姿に、より
生々
(
いき/\
)
と惹きつけられた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
が、
何処
(
どこ
)
の巣にいて覚えたろう、
鵯
(
ひよ
)
、
駒鳥
(
こまどり
)
、あの辺にはよくいる
頬白
(
ほおじろ
)
、何でも
囀
(
さえず
)
る……ほうほけきょ、ほけきょ、ほけきょ、
明
(
あきら
)
かに
鶯
(
うぐいす
)
の声を鳴いた。
二、三羽――十二、三羽
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
まだこの
外
(
ほか
)
にも
駒鳥
(
こまどり
)
鸚鵡
(
おうむ
)
目白
頬白
(
ほおじろ
)
などを飼ったことがあり時によっていろいろな鳥を五羽も六羽も養っていたそれらの費用は大抵でなかったのである
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
それからお父様、私はほんとに悲しいことがありましたの。壁の穴の中に
駒鳥
(
こまどり
)
が一匹巣をこしらえていましたが、それを恐ろしい
猫
(
ねこ
)
が食べてしまいました。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
正直ものの
駒鳥
(
こまどり
)
がいた。これは子供の狩猟家の好む鳥で、声高に愚痴をこぼしているような鳴き声だ。黒鳥はさえずりながら黒雲のようにむらがって飛んでいる。
スリーピー・ホローの伝説:故ディードリッヒ・ニッカボッカーの遺稿より
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
▼ もっと見る
胸の赤いアメリカ
駒鳥
(
こまどり
)
は群をなすことはないようであるが、いつでも二、三羽裏庭の芝生にやってきている。たいへん姿勢のよい鳥である。それから
瑠璃鳥
(
るりちょう
)
のような色の鳥もよくくる。
ウィネッカの秋
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
うつくしい
朝陽
(
あさひ
)
の
光線
(
こうせん
)
が、ほそい梢から、木の
根
(
ね
)
の
苔
(
こけ
)
から、
滝壺
(
たきつぼ
)
の
底
(
そこ
)
の水の底まで少しずつゆきわたっている。
鵯
(
ひよ
)
、
文鳥
(
ぶんちょう
)
、
駒鳥
(
こまどり
)
、
遊仙鳥
(
ゆうせんちょう
)
、そんな
小禽
(
ことり
)
が、
紅葉
(
もみじ
)
を
蹴
(
け
)
ちらして歌いあった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鶯
(
うぐいす
)
と
駒鳥
(
こまどり
)
と、大麦の冠つけし神々と、
額
(
ひたい
)
緑
(
みどり
)
の
夕蝉
(
ゆうせみ
)
と、いと高くいと優しく、また美しく静かなる、女神
Pomone
(
ポモン
)
の
御手
(
みて
)
によりて、匂はされたる大空の見渡す
晴光
(
はれ
)
と、共に踊らん。
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
それを右に見て鹿島神社の方へ行けば、
按摩
(
あんま
)
を渡世にする頭を
円
(
まる
)
めた
盲人
(
めくら
)
が居る。
駒鳥
(
こまどり
)
だの
瑠璃
(
るり
)
だのその他小鳥が
籠
(
かご
)
の中で
囀
(
さえず
)
っている間から、人の好さそうな顔を出す鳥屋の隠居が居る。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
山の雪はおおかた消え
欝々
(
うつうつ
)
たる緑が峰に谷に陽に輝きながら萌えるようになった。
辛夷
(
こぶし
)
、卯の花が
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
に見え山桜の花が咲くようになった。
鶯
(
うぐいす
)
の声、
駒鳥
(
こまどり
)
の声が
藪
(
やぶ
)
の中から聞こえて来る。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「そんならねえ母様、神様は、あの
駒鳥
(
こまどり
)
の死んだ時をも知っているの?」
少年・春
(新字新仮名)
/
竹久夢二
(著)
啼声が
駒鳥
(
こまどり
)
に似て羽色が赤いからであろうが、会津の大沼地方でも、また九州の南端でも、共にこれをただコマドリともいう所を見ると(川口氏)、直接にあの声を駒の
嘶
(
いなな
)
きに似ていると感じて
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
はなれ家の座敷があって、廊下が
桟
(
かけはし
)
のように
覗
(
のぞ
)
かれる。そのあたりからもみじ葉越しに、
駒鳥
(
こまどり
)
の
囀
(
さえず
)
るような、
芸妓
(
げいしゃ
)
らしい女の声がしたのであったが——
みさごの鮨
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「コゼット、お前は私に話をしていたね。続けておくれ。もっと話しておくれ。お前のかわいい
駒鳥
(
こまどり
)
が死んだと、それから、さあお前の声を私に聞かしておくれ!」
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
ちょうど
鳥屋
(
とや
)
のさかりのころで、木曾名物の小鳥でも焼こうと言ってくれるのもそこの主人だ。鳥居峠の
鶫
(
つぐみ
)
は名高い。鶫ばかりでなく、裏山には
駒鳥
(
こまどり
)
、
山郭公
(
やまほととぎす
)
の声がきかれる。
仏法僧
(
ぶっぽうそう
)
も来て鳴く。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
誰
(
た
)
ぞ、
駒鳥
(
こまどり
)
を殺せしは?
少年・春
(新字新仮名)
/
竹久夢二
(著)
彼女には田舎の陽気な思い出話に味を添える独特な言葉使いがあった。「
山𣠽
(
さんざし
)
の中に
駒鳥
(
こまどり
)
の鳴く」
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
雪
(
ゆき
)
の
降
(
ふ
)
る
日
(
ひ
)
は、
駒鳥
(
こまどり
)
の
桜さく島:春のかはたれ
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
ジャン・ヴァルジャンはその花の上の小さな指先に見とれて
恍惚
(
こうこつ
)
となり、その娘から発する光輝のうちにすべてを忘れていた。そばの茂みには一匹の
駒鳥
(
こまどり
)
が低くささやいていた。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
山鳩
(
やまばと
)
には麻の実があり、
鶸
(
ひわ
)
には
黍
(
きび
)
があり、
金雀
(
かなりや
)
には
蘩蔞
(
はこべ
)
があり、
駒鳥
(
こまどり
)
には虫があり、
蜂
(
はち
)
には花があり、
蠅
(
はえ
)
には滴虫があり、
蝋嘴
(
しめ
)
には蠅があった。彼らは互いに多少相
食
(
は
)
み合っていた。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
“駒鳥(コマドリ)”の解説
コマドリ(駒鳥、Luscinia akahige)は、鳥綱スズメ目ヒタキ科コマドリ属に分類される鳥類。
(出典:Wikipedia)
駒
常用漢字
中学
部首:⾺
15画
鳥
常用漢字
小2
部首:⿃
11画
“駒鳥”で始まる語句
駒鳥の卵の色
駒鳥屋
駒鳥絹枝