“山郭公”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やまほととぎす66.7%
やまほとゝぎす33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「じゃ、一ぱいごちそうになるかな。木曾まで来ると、なんとなく旅の気分がちがいますね。ここは山郭公やまほととぎすの声でも聞かれそうなところですね」
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ちょうど鳥屋とやのさかりのころで、木曾名物の小鳥でも焼こうと言ってくれるのもそこの主人だ。鳥居峠のつぐみは名高い。鶫ばかりでなく、裏山には駒鳥こまどり山郭公やまほととぎすの声がきかれる。仏法僧ぶっぽうそうも来て鳴く。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
庭に置いた石も省けるだけ省いて、庭先にある二本の古松と山々の眺めとを廣く取入れてある。山郭公やまほとゝぎすなども啼いて通りさうなところだ。こゝへ來て見ると、簡素を求めた昔の人の心が感じられる。
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)