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駈付
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かけつ
ふりがな文庫
“
駈付
(
かけつ
)” の例文
「畜生……
到底
(
とても
)
駄目だ。」と、市郎は呟きながら
引返
(
ひっかえ
)
して来ると、安行も
丁度
(
ちょうど
)
駈付
(
かけつ
)
けた。トムは
咽喉
(
のど
)
を深く抉られて、既に息が絶えていた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
是
(
こ
)
れは大変な事と思て、
直
(
すぐ
)
に
引返
(
ひきかえ
)
して
舳
(
おもて
)
の方に居る公用方の
吉岡勇平
(
よしおかゆうへい
)
にその次第を告げると、同人も大に驚き、場所に
駈付
(
かけつ
)
け
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
かつて或る暴風雨の日に
俄
(
にわか
)
に
鰻
(
うなぎ
)
が
喰
(
く
)
いたくなって、その頃名代の
金杉
(
かなすぎ
)
の
松金
(
まつきん
)
へ風雨を犯して
綱曳
(
つなひ
)
き
跡押
(
あとおし
)
付
(
つ
)
きの
俥
(
くるま
)
で
駈付
(
かけつ
)
けた。
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
それを
引分
(
ひきわ
)
けうとて
拔劍
(
ぬ
)
きましたる
途端
(
とたん
)
に、
彼
(
あ
)
のチッバルトの
我武者
(
がむしゃ
)
めが
劍
(
けん
)
を
拔
(
ぬ
)
いて
駈付
(
かけつ
)
け、
鬪戰
(
たゝかひ
)
を
挑
(
いど
)
み、
白刃
(
しらは
)
を
揮𢌞
(
ふりまは
)
し、
徒
(
いたづ
)
らに
虚空
(
こくう
)
をば
斫
(
き
)
りまする
程
(
ほど
)
に
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
それでいろ/\
手
(
て
)
が
引
(
ひ
)
けなくつて、
漸
(
やうや
)
く七
月
(
ぐわつ
)
十一
日
(
にち
)
に
末吉
(
すゑよし
)
へ
駈付
(
かけつ
)
けて
見
(
み
)
ると、
貝殼
(
かひがら
)
の
山
(
やま
)
だけ
白
(
しろ
)
く
遺
(
のこ
)
つて、あゝ
因業
(
ゐんがう
)
な
親分等
(
おやぶんら
)
は、
一人
(
ひとり
)
も
影
(
かげ
)
を
見
(
み
)
せぬのであつた。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
▼ もっと見る
お前が血相を変えて
駈付
(
かけつ
)
けても、また夫人の美しい魅力のために、手もなく丸められてしまうのだ。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
それ故にこれは大変だと思い——今までそんな約束ちがいは一度もありませんでしたからな——それで目賀野閣下に御相談をし、こちらへ
駈付
(
かけつ
)
けましたような訳です。如何です。
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
柔道で負傷した知らせの電報で父が馬に乗つて
駈付
(
かけつ
)
けたのは私が懲罰を受けた前日であるのに、そして別れの時の父の顔はあり/\と眼の前にあるのに、一体この始末は何んとしたことだらう。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
源次郎が飯島に
止
(
とゞ
)
めを刺したようだから、お國は側へ
駈付
(
かけつ
)
けて
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
衛兵はその
旨
(
むね
)
を届け出たので、隊でも驚いた。司令部でも驚いた。当番のS君は真先に
現場
(
げんじょう
)
へ出張した。聯隊長その他も
駈付
(
かけつ
)
けて見ると、M大尉は軍服を着たままで倒れていた。
二階から
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
何でも長与を枚い出さなければならぬと
云
(
い
)
うので、
桃山
(
ももやま
)
から大阪
迄
(
まで
)
、二、三里の道をどん/″\
駈
(
か
)
けて、道頓堀に
駈付
(
かけつ
)
けて見た所が、
疾
(
と
)
うに焼けて
仕舞
(
しま
)
い、三芝居あったが三芝居とも焼けて
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
七兵衛が駐在所へ
駈付
(
かけつ
)
ける間に、市郎は
家中
(
うちじゅう
)
の者を
呼集
(
よびあつ
)
めて、右の始末を慌しく云い聞かせると、一同は眼を
瞠
(
みは
)
って
駭
(
おどろ
)
いた。何しろ一刻も早く
捜査
(
さがし
)
に出ろと身支度する処へ、塚田巡査も
出張
(
しゅっちょう
)
した。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
駈
漢検準1級
部首:⾺
15画
付
常用漢字
小4
部首:⼈
5画
“駈”で始まる語句
駈
駈出
駈落
駈引
駈込
駈上
駈足
駈寄
駈下
駈着