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面皮
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めんぴ
ふりがな文庫
“
面皮
(
めんぴ
)” の例文
この時到らば教壇に立つ人、
面皮
(
めんぴ
)
厚きフィレンツェの女等の、
乳房
(
ちぶさ
)
と腰を
露
(
あら
)
はしつゝ
外
(
そと
)
に出るをいましむべし 一〇〇—一〇二
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
何と云う! 獣のような図々しさだ。よし、やって来い。やって来るがいゝ。来れば、面と向って、あの男の
面皮
(
めんぴ
)
を引き
剥
(
む
)
いて
呉
(
く
)
れるから。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
わたしもうじれったくて、腹がたって、いきなり
扉
(
ドア
)
をあけて中へはいって先生の
面皮
(
めんぴ
)
をはがしてやろうかと思いましたわ。
或る探訪記者の話
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
これは丁度その
適例
(
てきれい
)
だった。堀尾君は今更
拝趨
(
はいすう
)
の
面皮
(
めんぴ
)
も
無之候
(
これなくそろ
)
と書いて
恐惶頓首
(
きょうこうとんしゅ
)
、
真
(
まこと
)
に申訳ない次第だった。
負けない男
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
果せる
哉
(
かな
)
、
件
(
くだん
)
の組はこの勝負に
蓬
(
きたな
)
き大敗を取りて、人も無げなる紳士もさすがに
鼻白
(
はなしろ
)
み、美き人は顔を
赧
(
あか
)
めて、座にも
堪
(
た
)
ふべからざるばかりの
面皮
(
めんぴ
)
を
欠
(
かか
)
されたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
面皮
(
めんぴ
)
を厚くせよ。「カンニング」を見つけられし中学生の如く、天譴なりなどと信ずること
勿
(
なか
)
れ。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
何
(
なに
)
もねえ、え、おい、本当に己はお
前
(
めえ
)
のために、
何様
(
どんな
)
にか
面皮
(
めんぴ
)
を欠いたか知れやアしねえ、折角己が親切に世話アしてやった結構なお
店
(
たな
)
を、お嬢さんゆえにしくじって仕まい
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そんなふうに、友人から、
面皮
(
めんぴ
)
を
剥
(
は
)
がれて来たことを、モルガンは押しかくして
モルガンお雪
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
おぞましや
面皮
(
めんぴ
)
はがれて白覆面の腰本治右衛門、ピクリとまた後へさがりました。
旗本退屈男:11 第十一話 千代田城へ乗り込んだ退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「やよ
曹賊
(
そうぞく
)
。汝は、若年の頃から口先で人をだます達人だが、この陳宮がおる以上、わが主君だけは
欺
(
あざむ
)
かれんぞ。この寒風に
面皮
(
めんぴ
)
をさらして、無用の舌の根をうごかさずと、早々退散しろ」
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
俺は今日は貴様の
面皮
(
めんぴ
)
を剥ぎに来たんだ。まあいいから坐ってろ。……俺は柿江の面皮を剥ぎに来た、と。……だ、そうでもねえ。俺は皆んなに泣いてもらいに来たんだ。石岡、貴様はだめだ。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
斯
(
か
)
う
謂
(
い
)
はば
汝
(
なんぢ
)
は
太
(
いた
)
く
面皮
(
めんぴ
)
を
缺
(
か
)
かむが、
忠義
(
ちうぎ
)
のほどは
我
(
われ
)
知
(
し
)
れり。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私は
面皮
(
めんぴ
)
を
剥
(
は
)
がれた偽善者のように
竦
(
すく
)
んでしまった。
桜林
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
羊の皮を
被
(
かぶ
)
って来た
狼
(
おおかみ
)
の
面皮
(
めんぴ
)
を、真正面から、引き
剥
(
は
)
いだのであるから、その次ぎの問題は、狼が本性を現して、飛びかゝって来る鋭い
歯牙
(
しが
)
を、どんなに防ぎ、どんなに避くるかにあった。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
おめえにとっては、ここまでがこの世の
定命
(
じょうみょう
)
。また、おれたちには出世の門だ。——林冲を殺して
面皮
(
めんぴ
)
の
金印
(
きんいん
)
(刺青)をはぎ取って帰れば、生涯安楽にしてやるとは
高
(
こう
)
大将軍家のおさしがね。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けれども
面皮
(
めんぴ
)
の厚くなつた今はさほど
卑下
(
ひげ
)
する気もちにもなれない。——
続野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「明後日会ったら
面皮
(
めんぴ
)
を剥いでやる」
求婚三銃士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
いわゆる悪女の
深情
(
ふかなさ
)
けと称するのであろうと、かなり
面皮
(
めんぴ
)
の厚い孫兵衛も、ふたりの手前、処女みたいに赤くなったが、「う……なに、今少々、
解
(
げ
)
せぬ女について、問い
糺
(
ただ
)
しているところなんだ」
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
皮
常用漢字
小3
部首:⽪
5画
“面”で始まる語句
面
面白
面影
面目
面持
面喰
面倒
面色
面長
面当