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青草
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あをくさ
ふりがな文庫
“
青草
(
あをくさ
)” の例文
「どれ、あの
遠
(
とほ
)
くのがゝ、
分
(
わか
)
るもんか
何處
(
どこ
)
だか」
勘次
(
かんじ
)
は
燃
(
も
)
えた
處
(
ところ
)
だけがつくりと
減
(
へ
)
つた
蚊燻
(
かいぶ
)
しの
青草
(
あをくさ
)
に
目
(
め
)
を
注
(
そゝ
)
ぎながら
氣乘
(
きのり
)
のしない
樣
(
やう
)
にいつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
晴れ渡つた空の下に、流れる水の輝き、
堤
(
つゝみ
)
の
青草
(
あをくさ
)
、その上につゞく
桜
(
さくら
)
の花、
種々
(
さま/″\
)
の旗が
閃
(
ひらめ
)
く大学の
艇庫
(
ていこ
)
、その
辺
(
へん
)
から
起
(
おこ
)
る人々の
叫
(
さけ
)
び声、鉄砲の
響
(
ひゞき
)
。
渡船
(
わたしぶね
)
から
上下
(
あがりお
)
りする花見の人の混雑。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
中には
活々
(
いき/\
)
と
青草
(
あをくさ
)
の
生
(
は
)
えている古い
頽
(
くづ
)
れかけた屋根を見える。屋根は恰で
波濤
(
なみ
)
のやうに高くなツたり低くなツたりして
際限
(
さいげん
)
も無く續いてゐた。日光の具合で、處々光ツて、そして
黯
(
くろ
)
くなツてゐる。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
病
(
や
)
める
青草
(
あをくさ
)
の
萎
(
な
)
えむとして
水
(
みづ
)
の
涸
(
かわ
)
いたのであつた。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
どうかして
餘
(
あま
)
りに
後
(
おく
)
れると
空
(
から
)
な
草刈籠
(
くさかりかご
)
を
倒
(
さかしま
)
に
脊負
(
せお
)
つて、
歩
(
ある
)
けばざわ/\と
鳴
(
な
)
る
樣
(
やう
)
に、
大
(
おほ
)
きな
籠
(
かご
)
の
目
(
め
)
へ
楢
(
なら
)
や
雜木
(
ざふき
)
の
枝
(
えだ
)
を
揷
(
さ
)
して
黄昏
(
たそがれ
)
の
庭
(
には
)
に
身
(
み
)
を
運
(
はこ
)
んで
刈積
(
かりつ
)
んだ
青草
(
あをくさ
)
に
近
(
ちか
)
く
籠
(
かご
)
を
卸
(
おろ
)
す。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
青草
(
あをくさ
)
の
中
(
なか
)
に
身
(
み
)
を
沒
(
ぼつ
)
して
居
(
ゐ
)
る
毒蛇
(
どくじや
)
に
直接
(
ちよくせつ
)
手
(
て
)
を
觸
(
ふ
)
れようとするものは一
人
(
にん
)
もないけれど、
遠
(
とほ
)
くから
土塊
(
どくわい
)
を
擲
(
ほ
)
つたり、
棒
(
ぼう
)
の
先
(
さき
)
でつゝいたり
徒
(
いたづ
)
らに
怒
(
おこ
)
る
牙
(
きば
)
を
振
(
ふる
)
はせることは
彼等
(
かれら
)
の
好
(
この
)
んでする
處
(
ところ
)
であつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
“青草”の意味
《名詞》
青くしげった草。また、そのような色。
(出典:Wiktionary)
青
常用漢字
小1
部首:⾭
8画
草
常用漢字
小1
部首:⾋
9画
“青草”で始まる語句
青草蛇
青草地