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迨
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およ
ふりがな文庫
“
迨
(
およ
)” の例文
コックス説に古アリア人の神誌に、春季の太陽を紅また金色の卵と見立て、
後
(
のち
)
キリスト教興るに
迨
(
およ
)
びこれを復活の印相としたという。
十二支考:02 兎に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
而れども言語の未だ血肉とならざりし世にありし靈魂の王たる人々のこゝにあるを見るに
迨
(
およ
)
びて、我眼は
千行
(
ちすぢ
)
の涙を流しつ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
余矢田少属ヲシテ答ヘシメテ曰ク
先
(
ま
)
ヅ遠田志田登米ノ版籍ヲ収メテ然ル後栗原ニ
迨
(
およ
)
バントス。期ハ当ニ九日ヲ以テスベシト。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
好
(
よ
)
しや当分は一進一退の姿にてあらんも、必らず手腕ある劇詩家の出づるに
迨
(
およ
)
んで劇界との折合も付き、
爰
(
こゝ
)
に此の世界の新面目を開くべしと思はるゝなり。
劇詩の前途如何
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
窃
(
ひそか
)
に
惟
(
おも
)
うに、嘉永、安政より元治、慶応に
迨
(
およ
)
んで三個の思想あり。一は原動的思想にして、他は反動的思想なり、
而
(
しこう
)
してその中間に
在
(
あ
)
るは
折衷
(
せっちゅう
)
的思想なり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
▼ もっと見る
次で金澤蒼夫さんを訪うて、系譜を
閲
(
けみ
)
し談話を聽き、壽阿彌去後の眞志屋のなりゆきを追尋して、あらゆるトラヂシヨンの絲を斷ち
截
(
き
)
つた維新の期に
迨
(
およ
)
んだ。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
期に
迨
(
およ
)
びて還さざらんか、彼は
忽
(
たちま
)
ち
爪牙
(
そうが
)
を
露
(
あらは
)
し、陰に告訴の意を示してこれを
脅
(
おびやか
)
し、散々に不当の利を
貪
(
むさぼ
)
りて、その肉尽き、骨枯るるの後、
猶
(
な
)
ほ
饜
(
あ
)
く無き慾は
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
博奕其のものの善悪は論外として、其の親分なるものの性格には洵に
迨
(
およ
)
び難い美点があつた。
侠客の種類
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
〔譯〕凡そ事に
眞是非
(
しんぜひ
)
有り、
假是非
(
かぜひ
)
有り。假是非とは、
通俗
(
つうぞく
)
の可否する所を謂ふ。年
少
(
わか
)
く未だ學ばずして、先づ假是非を
了
(
れう
)
し、後に
迨
(
およ
)
んで眞是非を得んと欲するも、亦入り
易
(
やす
)
からず。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
潮引き波去るの後に
迨
(
およ
)
んで之を
覧
(
み
)
る
塵埃
(
じんあい
)
瓦礫
(
がれき
)
紛として八方に散乱するのみ。また
些
(
いささか
)
の益する所なきが如しといへどもこれによりてその学が世上の注意を
惹
(
ひ
)
くに至るあるは疑ふべからざるなり。
史論の流行
(新字旧仮名)
/
津田左右吉
(著)
工
(
たくみ
)
なりと雖も
窘
(
せま
)
る。本句に
迨
(
およ
)
ばず。(老学庵筆記、巻四)
放翁鑑賞:07 その七 ――放翁詩話三十章――
(新字旧仮名)
/
河上肇
(著)
次いで糧食乏しくなりて人
相食
(
あいは
)
むに
迨
(
およ
)
んだ、その時一婦人坐して餓死するよりはいっそインディアンか野獣に殺さるるが
優
(
まし
)
と決心して
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
寛永の鎖国令こそ
千秋
(
せんしゅう
)
の遺憾なれ。もしこの事だになくは、我が国民は南洋群島より、
支那
(
シナ
)
、
印度
(
インド
)
洋に
迨
(
およ
)
び、太平洋の両岸に、その版図を開きしものそれ
幾何
(
いくばく
)
ぞ。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
医ハソノ好ム所ニ非ズトイフ。某氏ノ子ヲ養ヒ嗣ト為シテ仕ヲ辞ス。嗣子罪アリ籍ヲ削ラルヽニ
迨
(
およ
)
ビ、家ヲ携ヘテ四方ニ漫遊ス。性
甚
(
はなはだ
)
酒ヲ
嗜
(
たしな
)
ム。獲ル所酒ニ
罄
(
つ
)
ク。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
然
(
しか
)
るに昨年の暮に
迨
(
およ
)
んで、一社員はまた予をおとずれて、この新年の新刊のために何か書けと
曰
(
い
)
うた。
鴎外漁史とは誰ぞ
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
骨牌
(
かるた
)
の会は十二時に
迨
(
およ
)
びて終りぬ。十時頃より一人起ち、二人起ちて、見る間に
人数
(
にんず
)
の三分の一強を失ひけれども、
猶
(
なほ
)
飽かで残れるものは景気好く勝負を続けたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
我を誘ひ出して
酒店
(
さかみせ
)
に至り、初め白き
基督涙號
(
ラクリメエ、クリスチイ
)
を傾け、次いで赤き「カラブリア」號を倒し、わが最早え飮まずと
辭
(
いな
)
むに
迨
(
およ
)
びて、さらば
三鞭酒
(
シヤンパニエ
)
もて熱を
下
(
さま
)
せなどいひ、
歡
(
よろこび
)
を盡して別れぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
これを強いて解きに掛かるより豕がオルガンを奏すてふ俚語におけるごとく、諸説紛々たるも今に
迨
(
およ
)
んでいずれが正解と判断し能わぬ。
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
さしもの
強風
(
ごうふう
)
なりしかど、消防
力
(
つと
)
めたりしに
拠
(
よ
)
りて、三十幾戸を焼きしのみにて、午前二時に
迨
(
およ
)
びて鎮火するを得たり。雑踏の
裏
(
うち
)
より怪き奴は早くも拘引せられしと伝へぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
然
(
しか
)
れども松下村塾に到りては、独り当時における偉大の結果のみならず、流風
遺韵
(
いいん
)
、今に
迨
(
およ
)
んでなお人をして
欽仰
(
きんぎょう
)
嘆美の情、禁ずる
能
(
あた
)
わざらしむるものあり。これ何に由りて然るか。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
七、八種もある馬属中馬と驢のみ測るべからざる昔より人に
豢
(
か
)
われてその用を足した事これ厚きに、その他の諸種は更に
懐
(
なつ
)
かず、野生して今に
迨
(
およ
)
んだも奇態だ。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
さて人の児がどうして狼に乳育さるるに
迨
(
およ
)
んだかてふ問題をポール解いて次の通り述べた。
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
されば今に
迨
(
およ
)
んで欧州諸国にその名を
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
迨
部首:⾡
9画