石鏃せきぞく)” の例文
渡島國凾舘住吉町をしまのくにはこたてすみよしてう後志しりべし國余市川村、石狩いしかり空知監獄署用地ソラチかんごくしようようち日高ひだか捫別舊會所もんべつきうくわいじようら等よりは石鏃せきぞくを入れたるまま土器どき掘出ほりだせし事有り。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
貝塚から出る石鏃せきぞく石刀せきとうがすこぶる精巧にできているところから考えると、石器時代の人間もよほど指先の仕事が器用であったものと見える。
民族の発展と理科 (新字新仮名) / 丘浅次郎(著)
石斧せきふについでたくさんにあるのは、いし石鏃せきぞく)であります。石鏃せきぞく磨製ませいもありますが、これはいたつてかずすくなく、ところかぎられてゐまして、たいていは打製だせいであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
現に二千米近い山の上で石鏃せきぞくや特種の石器などが時として発見されることがあるのは其証拠ではあるまいか、或は矢を負うた獣類が山上に逃れて其処そこ斃死へいししたことも考えられるが
山の今昔 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
打石斧だせきふ磨石斧ませきふ石鏃せきぞく把手とつて破片はへん土瓶どびんくち、そんなものは、どのくら數多かずおほ採集さいしふしたかれぬが、發掘はつくつをしてこといので、茶店ちやみせ息子むすこかいして、地主ぢぬし政右衞門まさうゑもんといふひと
ニウジヤアシイにては人類の前頭骨に石鏃の立ちたるままの物を發見し、チリのコピアポにては人類の第二の脊椎に石鏃せきぞくの立ちたるままの物を發見はつけん
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
とにかく石鏃せきぞくかたちちひさく可愛かわいらしいので、これを採集さいしゆうするのが一番いちばん愉快ゆかいであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
石鏃せきぞく製造せいぞうをわるにしたが悉皆しつかいやがら固着こちやくされしにはあらずして、餘分の物は種々の入れ物にたくはかれしものと見ゆ。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
またこのたなならべてあるやなぎかたちをしたなが三寸以上さんずんいじようもある石鏃せきぞく大形おほがたのものは、普通ふつう石槍いしやりといつてゐます。それから小形こがた一方いつぽうふくれ、一方いつぽうとがつてゐるものがあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)