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番附
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ばんづけ
ふりがな文庫
“
番附
(
ばんづけ
)” の例文
明治八、九年頃の画家
番附
(
ばんづけ
)
に淡島椿岳の上に和洋画とあるのを以て推すと、洋画家としてもまた相応に認められていたものと見える。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
それでも木戸口には十何人か頭を
昂
(
あ
)
げて芝居の
番附
(
ばんづけ
)
を見ていた。外に一かたまりの人が、何にも見ずに立っていた。
村芝居
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
「それゆえ熱うなってなお通ったと申すか。いや、面白い。面白い。心覚えに致しておく要がある。今いちどそれなるうつけ者達ののぼせ
番附
(
ばんづけ
)
呼びあげてみい」
旗本退屈男:10 第十話 幽霊を買った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
自分ばかりが
博識
(
ものしり
)
がるものなり、
菊塢
(
きくう
)
は
奥州
(
おうしう
)
よりボツト出て、
堺町
(
さかひてう
)
の
芝居茶屋
(
しばゐぢやや
)
和泉屋
(
いづみや
)
勘
(
かん
)
十
郎
(
らう
)
方
(
かた
)
の
飯焚
(
めしたき
)
となり、
気転
(
きてん
)
が
利
(
き
)
くより店の
若衆
(
わかいしゆ
)
となり、
客先
(
きやくさき
)
の
番附
(
ばんづけ
)
配
(
くば
)
りにも
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
素人
(
しろうと
)
の熱心な飼育家も多く
輩出
(
はいしゅつ
)
した。育てた美魚を競って品評会や、美魚の
番附
(
ばんづけ
)
を作ったりした。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
もったいなくも生みの父母に大小便の世話をさせて、さしもの
大兵
(
だいひよう
)
肥満も骨と皮ばかりになって消えるように息を引きとり、本朝二十不孝の
番附
(
ばんづけ
)
の大横綱になったという。
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
夫
(
それ
)
にまだ
世間
(
せけん
)
には
売物
(
ばいぶつ
)
にないと
云
(
い
)
ふ
結構
(
けつこう
)
なお
下物
(
さかな
)
でせう
何
(
なん
)
だか名も知らない
美味物許
(
うまいものばかり
)
なんで
吾知
(
われし
)
らず
大変
(
たいへん
)
に
酔
(
よ
)
つちまひました、
夫
(
それ
)
ゆゑ
何方様
(
どちらさま
)
へも
番附
(
ばんづけ
)
を
配
(
くば
)
らずに
帰
(
かへ
)
つたので
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
日本画家
番附
(
ばんづけ
)
といふものを発行してゐる男が、東京と京都とに二三人
宛
(
づつ
)
と名古屋に一人居る。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
この御正月、白木屋へいらっしゃいまして、御求め遊ばしたので——
鶯茶
(
うぐいすちゃ
)
へ
相撲
(
すもう
)
の
番附
(
ばんづけ
)
を
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「うむ、玉水三郎……。」いいながら
急
(
せわ
)
しなく
懐中
(
ふところ
)
から
女持
(
おんなもち
)
の
紙入
(
かみいれ
)
を
探
(
さぐ
)
り出して、小さな名刺を見せ、「ね、玉水三郎。昔の吉さんじゃないぜ。ちゃんともう
番附
(
ばんづけ
)
に出ているんだぜ。」
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
東京では芝居の
番附
(
ばんづけ
)
というものが震災以後いつとはなしに絶えてしまった。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
既に忘れられて名も知れなくなってしまった当時の卑俗
俳諧
(
はいかい
)
の宗匠たちが、俳人
番附
(
ばんづけ
)
の第一席に名を大書し、天下に高名を
謳
(
うた
)
われている時、
僅
(
わず
)
かその末席に細字で書かれ、漸く二流以下の俳人として
郷愁の詩人 与謝蕪村
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
此様
(
こんな
)
にお早く
入
(
い
)
らつしやるてえのは
余
(
よ
)
ツ
程
(
ぽど
)
お
好
(
すき
)
でなければ
出来
(
でき
)
ない事でエヘヽヽ
先達
(
せんだつて
)
は
番附
(
ばんづけ
)
の時に
上
(
あが
)
りましたが、
何
(
ど
)
うも
彼所
(
あすこ
)
から
入
(
い
)
らしつたかと思ふと
実
(
じつ
)
に
恟
(
びつく
)
りする
位
(
くらゐ
)
なもので
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「うむ、
玉水三郎
(
たまみづさぶらう
)
………。」
云
(
い
)
ひながら
急
(
せは
)
しなく
懐中
(
ふところ
)
から
女持
(
をんなもち
)
の
紙入
(
かみいれ
)
を
探
(
さぐ
)
り出して、小さな名刺を見せ、「ね、
玉水三郎
(
たまみづさぶらう
)
。昔の
吉
(
きち
)
さんぢやないぜ。ちやんともう
番附
(
ばんづけ
)
に出て
居
(
ゐ
)
るんだぜ。」
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
清峰は明治元年八十二歳を以て歿するまで鳥居派世襲の本業たる江戸三座劇場の看板及
番附
(
ばんづけ
)
を描きし
傍
(
かたわら
)
、美人画役者絵の板刻あれども共に歌川派の画風に倣ひてしかもまた国貞に及ばず。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
“番附(
番付
)”の解説
番付(ばんづけ、番附とも表記)は、大相撲における力士の順位表。正式には番付表という。
(出典:Wikipedia)
番
常用漢字
小2
部首:⽥
12画
附
常用漢字
中学
部首:⾩
8画
“番附”で始まる語句
番附位置