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片田舍
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かたゐなか
ふりがな文庫
“
片田舍
(
かたゐなか
)” の例文
新字:
片田舎
けれども
僕
(
ぼく
)
の
故郷
(
くに
)
は
二萬石
(
にまんごく
)
の
大名
(
だいみやう
)
の
城下
(
じやうか
)
で、
縣下
(
けんか
)
では
殆
(
ほと
)
んど
言
(
い
)
ふに
足
(
た
)
らぬ
小
(
ちひさ
)
な
町
(
まち
)
、
殊
(
こと
)
に
海陸
(
かいりく
)
共
(
とも
)
に
交通
(
かうつう
)
の
便
(
べん
)
を
最
(
もつと
)
も
缺
(
かい
)
て
居
(
ゐ
)
ますから、
純然
(
じゆんぜん
)
たる
片田舍
(
かたゐなか
)
で
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
幸ひ小野田が後家の身の上を
頼
(
たのみ
)
ければ君太夫も大坂者ゆゑ一しほ思ひ
遣
(
や
)
り夫は
嘸
(
さぞ
)
御難儀なるべし
片田舍
(
かたゐなか
)
なれども當分
御凌
(
おしの
)
ぎに淺草今戸の町へ
御越
(
おこし
)
あれとて荷物を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『
僕
(
ぼく
)
は東京の人だもの、こんな遠方の
片田舍
(
かたゐなか
)
の道は知らないからね。……君が案内をするんだよ。』
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
三十路
(
みそぢ
)
を
越
(
こ
)
えても、
窶
(
やつ
)
れても、
今
(
いま
)
も
其
(
その
)
美
(
うつく
)
しさ。
片田舍
(
かたゐなか
)
の
虎杖
(
いたどり
)
になぞ
世
(
よ
)
にある
人
(
ひと
)
とは
思
(
おも
)
はれません。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
唯
(
たゞ
)
に
醫者
(
いしや
)
として、
邊鄙
(
へんぴ
)
なる、
蒙昧
(
もうまい
)
なる
片田舍
(
かたゐなか
)
に一
生
(
しやう
)
、
壜
(
びん
)
や、
蛭
(
ひる
)
や、
芥子粉
(
からしこ
)
だのを
弄
(
いぢ
)
つてゐるより
外
(
ほか
)
に、
何
(
なん
)
の
爲
(
な
)
す
事
(
こと
)
も
無
(
な
)
いのでせうか、
詐欺
(
さぎ
)
、
愚鈍
(
ぐどん
)
、
卑劣漢
(
ひれつかん
)
、と一
所
(
しよ
)
になつて、いやもう!
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
茲
(
こゝ
)
に
立石
(
りふせき
)
が下男に直助と云ふ者有り
元
(
もと
)
は信州の生れにして
老實
(
まめ/\
)
しく働きけるが下女に心を
懸
(
かけ
)
種々に
口説
(
くどく
)
と雖も直助は
片田舍
(
かたゐなか
)
の生れにて此下女は江戸の
出生
(
しゆつしやう
)
故直助が云ふ事を聞ず
兎角
(
とかく
)
強面
(
つれなく
)
當りしを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
京都へ程近ければ
勿々
(
なか/\
)
危し何れにも
片田舍
(
かたゐなか
)
へ
引込
(
ひつこん
)
で外は工夫せんと思ひしが
兎角
(
とかく
)
心落付ず彼是と考へ居たる中主も歸り來りければ靱負は主に
對
(
むかひ
)
當地は斯土地
柄
(
がら
)
も能事ゆゑ上手なる
易者
(
えきしや
)
あらずやと云ひければ主は
點頭
(
うなづき
)
當所には
名高
(
なだか
)
き
易者
(
えきしや
)
にて
白水翁
(
はくすゐおう
)
と申あり
寔
(
まこと
)
に名人なりと云ひければ
靱負
(
ゆきへ
)
は大きに悦び然らば今日は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
片
常用漢字
小6
部首:⽚
4画
田
常用漢字
小1
部首:⽥
5画
舍
部首:⾆
8画
“片田”で始まる語句
片田舎
片田