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激
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はげし
ふりがな文庫
“
激
(
はげし
)” の例文
影が、結んだ玉ずさのようにも見えた。——夜叉ヶ池のお雪様は、
激
(
はげし
)
いなかにお
床
(
ゆか
)
しい、野はその
黒雲
(
くろくも
)
、
尾上
(
おのえ
)
は
瑠璃
(
るり
)
、皆、あの方のお計らい。
天守物語
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
席上は入乱れて、ここを
先途
(
せんど
)
と
激
(
はげし
)
き勝負の最中なれば、彼等の
来
(
きた
)
れるに心着きしは
稀
(
まれ
)
なりけれど、片隅に物語れる二人は
逸早
(
いちはや
)
く目を
側
(
そば
)
めて紳士の
風采
(
ふうさい
)
を
視
(
み
)
たり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
転変
(
てんぺん
)
の
激
(
はげし
)
きは
莫
(
な
)
しと
某老人
(
ぼうらうじん
)
の
申候
(
まうしそろ
)
其訳
(
そのわけ
)
は
外充内空
(
ぐわいじうないくう
)
の
商略
(
せふりやく
)
にたのみて、
成敗
(
せいはい
)
の
一挙
(
いつきよ
)
に
決
(
けつ
)
せんと
欲
(
ほつ
)
し
候
(
そろ
)
人の、
其家構
(
そのいへかま
)
へに
於
(
おい
)
て、
町構
(
まちかま
)
へに
於
(
おい
)
て、
同処
(
どうしよ
)
を
利
(
り
)
と
致候
(
いたしそろ
)
よりの
事
(
こと
)
にて、今も
店頭
(
てんとう
)
に
堆
(
うつたか
)
きは
資産
(
しさん
)
に
非
(
あら
)
ず
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
神職 (魔を切るが如く、
太刀
(
たち
)
を
振
(
ふり
)
ひらめかしつつ
後退
(
あとずさ
)
る)したたかな邪気じゃ、古今の
悪気
(
あくき
)
じゃ、
激
(
はげし
)
い汚濁じゃ、
禍
(
わざわい
)
じゃ。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「大変だ、」と
激
(
はげし
)
くいうと、金之助は
寝台
(
ねだい
)
からずるりと落ちたが、
斉
(
ひとし
)
く扉から顔を出して、六ツの目は
向
(
むこう
)
、突当りの廊下へ注いだ、と思うと金之助が身を
挺
(
てい
)
して
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
三度五度は訳も解らず、宿のものが
回生剤
(
きつけ
)
だ、水だ、で介抱して、それでまた開きも着いたが、日一日数は重なる。段々開きが遅くなって、
激
(
はげし
)
い時は、半時も夢中で居る。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ずっと川上へ
行
(
ゆ
)
くと、そこらは濁らぬ。山奥の方は
明
(
あかる
)
い月だ。
真蒼
(
まっさお
)
な
激
(
はげし
)
い流が、白く
颯
(
さっ
)
と分れると、
大
(
おおき
)
な蛇が迎いに来た、でないと船が、もうその上は小蛇の力で動かんでな。
茸の舞姫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一夏
激
(
はげし
)
い暑さに、雲の峰も焼いた
霰
(
あられ
)
のように小さく焦げて、ぱちぱちと音がして、火の粉になって
覆
(
こぼ
)
れそうな
日盛
(
ひざかり
)
に、これから
湧
(
わ
)
いて出て人間になろうと思われる
裸体
(
はだか
)
の男女が
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
織次は
激
(
はげし
)
くいった。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
激
常用漢字
小6
部首:⽔
16画
“激”を含む語句
急激
激昂
激浪
刺激
激流
過激
矯激
激情
激発
憤激
激越
激怒
激動
激烈
激賞
激厲
相激
感激
激励
激湍
...