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氷山
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ひょうざん
ふりがな文庫
“
氷山
(
ひょうざん
)” の例文
また、あるときは、この
氷山
(
ひょうざん
)
が、まるで
蒸気機関
(
じょうききかん
)
のついている
氷
(
こおり
)
の
船
(
ふね
)
のように、
怖
(
おそ
)
ろしい
速力
(
そくりょく
)
で、
目
(
め
)
の
前
(
まえ
)
を
走
(
はし
)
ってゆくこともありました。
幽霊船
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
氷山
(
ひょうざん
)
の
流
(
なが
)
れる北のはての海で、小さな船に
乗
(
の
)
って、風や
凍
(
こお
)
りつく
潮水
(
しおみず
)
や、はげしい
寒
(
さむ
)
さとたたかって、たれかが一生けんめいはたらいている。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
人間がタイタニックを造って誇り
貌
(
が
)
に乗り出すと、
氷山
(
ひょうざん
)
が来て
微塵
(
みじん
)
にする。勘作が小麦を蒔いて今年は豊年だと悦んで居ると、
雹
(
ひょう
)
が
降
(
ふ
)
って十分間に打散らす。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
北
(
きた
)
の
方
(
ほう
)
の
海
(
うみ
)
は、
依然
(
いぜん
)
として
銀色
(
ぎんいろ
)
に
凍
(
こお
)
って、
寒
(
さむ
)
い
風
(
かぜ
)
が
吹
(
ふ
)
いていました。そして、あざらしは、
氷山
(
ひょうざん
)
の
上
(
うえ
)
に、うずくまっていました。
月とあざらし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いえ、
氷山
(
ひょうざん
)
にぶっつかって船が
沈
(
しず
)
みましてね、わたしたちはこちらのお父さんが
急
(
きゅう
)
な
用
(
よう
)
で二か月前、一足さきに本国へお帰りになったので、あとから
発
(
た
)
ったのです。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
そして、
遠
(
とお
)
くにゆくまで、その
光
(
ひか
)
ったいただきが、
望
(
のぞ
)
まれたのであります。さびしい、
入
(
い
)
り
日
(
ひ
)
が、
雲
(
くも
)
を
破
(
やぶ
)
って、その
氷山
(
ひょうざん
)
に
反射
(
はんしゃ
)
しています。
幽霊船
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
私は大学へはいっていて、
家庭教師
(
かていきょうし
)
にやとわれていたのです。ところがちょうど十二日目、今日か
昨日
(
きのう
)
のあたりです、船が
氷山
(
ひょうざん
)
にぶっつかって一ぺんに
傾
(
かたむ
)
きもう
沈
(
しず
)
みかけました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
もっと、もっと、
氷山
(
ひょうざん
)
のおく
深
(
ふか
)
く、
安全
(
あんぜん
)
な
場所
(
ばしょ
)
をさがして、はいりこむだろう。いや、それもだめだ、どんなかくれ
場
(
ば
)
でも、
人間
(
にんげん
)
はさぐる。
太陽と星の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
は、もう一
度
(
ど
)
氷山
(
ひょうざん
)
の
上
(
うえ
)
で、
逃
(
に
)
げてゆこうとする
動物
(
どうぶつ
)
を
追
(
お
)
いかけていって、それをつかまえて、
食
(
た
)
べてみたいと
思
(
おも
)
いました。
白いくま
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
光
(
ひか
)
ったものは、だんだん
岸
(
きし
)
の
方
(
ほう
)
に
近寄
(
ちかよ
)
ってきました。そして、だんだんはっきりとそれがわかるようになりました。それは、
氷山
(
ひょうざん
)
であったのです。
幽霊船
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一
疋
(
ぴき
)
の親の
海豹
(
あざらし
)
が、
氷山
(
ひょうざん
)
のいただきにうずくまって、ぼんやりとあたりを見まわしていました。その海豹は、やさしい心を持った海豹でありました。
月と海豹
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
氷山
(
ひょうざん
)
が、
気味悪
(
きみわる
)
く
光
(
ひか
)
って、
魔物
(
まもの
)
の
牙
(
きば
)
のように
鋭
(
するど
)
く、ところどころに、
灰色
(
はいいろ
)
の
空
(
そら
)
をかもうとしていたからです。
白いくま
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一ぴきの
親
(
おや
)
のあざらしが、
氷山
(
ひょうざん
)
のいただきにうずくまって、ぼんやりとあたりを
見
(
み
)
まわしていました。そのあざらしは、やさしい
心
(
こころ
)
をもったあざらしでありました。
月とあざらし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
さびしいあざらしは、
毎日
(
まいにち
)
、
毎夜
(
まいよ
)
、
氷山
(
ひょうざん
)
のいただきに、うずくまって
我
(
わ
)
が
子供
(
こども
)
のことを
思
(
おも
)
い、
風
(
かぜ
)
のたよりを
待
(
ま
)
ち、また、
月
(
つき
)
のことなどを
思
(
おも
)
っていたのでありました。
月とあざらし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
人間
(
にんげん
)
は、なんていうけちな
奴
(
やつ
)
だ。あの
海
(
うみ
)
はすっかり
凍
(
こお
)
っているじゃないか? また
氷山
(
ひょうざん
)
の
氷
(
こおり
)
をいくらでも
持
(
も
)
ってくればいいじゃないか。それだのに、これんばかりしか、
氷
(
こおり
)
をここへは
持
(
も
)
ってこない。
白いくま
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“氷山”の解説
氷山(ひょうざん、en: iceberg)とは氷河または棚氷から海に流れ出した大きな氷の塊である。
(出典:Wikipedia)
氷
常用漢字
小3
部首:⽔
5画
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
“氷山”で始まる語句
氷山雪地