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氣絶
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きぜつ
彼は
苦しさに
胸の
邊を
掻き
毟り、
病院服も、シヤツも、ぴり/\と
引裂くので
有つたが、
施て
其儘氣絶して
寐臺の
上に
倒れて
了つた。
氣絶する
程甲板の
上に
投倒されて、
折角高まつた
私の
鼻も
無殘に
拗折られてしまつた。
翌月、
二度目の
時に、それでも
氣絶はしませんでございました。そして、
仙人の
持ちましたのは
針ではありません、
金の
管で、
脈へ
刺して、
其の
管から
生血を
吸はれるつて
事を
覺えたのです。
口へ吹込顏に水を
灌ぎなどしければ漸々にして我に
復りホツと
息を
吐乍ら今日こそは伊賀亮を閉口させんと思ひしに
渠が器量の
勝れしに却つて予が閉口したれば餘り殘念さに
氣絶したりと切齒を
マーキュ おい、ベンヺーリオー、
何處ぞ
家の
中へ
伴れて
行ってくれ、
速うせぬと
氣絶しさうぢゃ。
畜生、
兩方の
奴等! とう/\
俺を
蛆蟲の
餌食にしてしまひをった。
參った、しっかり
參った。
收穫時のある日に
氣絶したる
女ともいふべし。