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毛並
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けなみ
ふりがな文庫
“
毛並
(
けなみ
)” の例文
おむつをきらう
赤
(
あか
)
ん
坊
(
ぼう
)
のようだ。仲仕が鞭でしばく。起きあがろうとする馬のもがきはいたましい。
毛並
(
けなみ
)
に疲労の色が
濃
(
こ
)
い。
馬地獄
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
毛並
(
けなみ
)
もよくちぢれていて上等だ。ちょっと歯を見せろ。歯なみもなかなかりっぱだ。おまいはおれの店の番人になるか。
やどなし犬
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
どうも
能
(
よ
)
くさういふ
毛並
(
けなみ
)
の牛が
出来
(
でき
)
たものでございますが、
牛飼
(
うしかひ
)
さんに
尋
(
たづ
)
ねると
然
(
さ
)
ういふ牛は
其
(
そ
)
の時に
生
(
うま
)
れて出ると
云
(
い
)
ひました、と
京都
(
きやうと
)
の人が
申
(
まうし
)
ました。
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あたかも私の友人の家で純粋セッター種の
仔
(
こ
)
が生れたので、或る時セッター種の深い長い
艶々
(
つやつや
)
した
天鵞絨
(
ビロード
)
よりも美くしい
毛並
(
けなみ
)
と、性質が
怜悧
(
りこう
)
で
敏捷
(
すばし
)
こく
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
同時に彼も何となく口が
利
(
き
)
き
悪
(
にく
)
い気もちになって、しばらくは
入日
(
いりひ
)
の光に煙った
河原蓬
(
かわらよもぎ
)
の中へ
佇
(
たたず
)
みながら、
艶々
(
つやつや
)
と水をかぶっている黒馬の
毛並
(
けなみ
)
を眺めていた。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
しかし
不思議
(
ふしぎ
)
なことには、どの
馬
(
うま
)
もどの
馬
(
うま
)
も
皆
(
みな
)
逞
(
たく
)
ましい
駿馬
(
しゅんめ
)
ばかりで、
毛並
(
けなみ
)
みのもじゃもじゃした、イヤに
脚
(
あし
)
ばかり
太
(
ふと
)
い
駄馬
(
だば
)
などは
何処
(
どこ
)
にも
見
(
み
)
かけないのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
すすきの穂も、一本ずつ銀いろにかがやき、鹿の
毛並
(
けなみ
)
がことにその日はりっぱでした。
鹿踊りのはじまり
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ほっそりとしたからだ、美しい頭、やわらかな
毛並
(
けなみ
)
、うす茶色のくびすじのしま、見たところでは、まるでかわいらしい美人のようですが、これでいて、じつは、ものすごい森の生き物なのです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
黄色い
毛並
(
けなみ
)
の馬は
馬銜
(
はみ
)
をかんで
繋
(
つな
)
がれてゐる。
藍色の蟇
(新字旧仮名)
/
大手拓次
(著)
尤
(
もっと
)
も
音色
(
ねいろ
)
が
美
(
うつく
)
しい
割
(
わり
)
に
毛並
(
けなみ
)
は
案外
(
あんがい
)
つまらない
鳥
(
とり
)
で、ある
時
(
とき
)
不図
(
ふと
)
近
(
ちか
)
くの
枝
(
えだ
)
にとまっているところを
見
(
み
)
ると、
大
(
おほき
)
さは
鳩位
(
はとぐらい
)
、
幾分
(
いくぶん
)
現界
(
げんかい
)
の
鷹
(
たか
)
に
似
(
に
)
て、
頚部
(
けいぶ
)
に
長
(
なが
)
い
毛
(
け
)
が
生
(
は
)
えていました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
すすきの
穂
(
ほ
)
も、
一本
(
いつぽん
)
づつ
銀
(
ぎん
)
いろにかがやき、
鹿
(
しか
)
の
毛並
(
けなみ
)
がことにその
日
(
ひ
)
はりつぱでした。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
幽界
(
ゆうかい
)
の
鳥
(
とり
)
でも
矢張
(
やは
)
り
声
(
こえ
)
と
毛並
(
けなみ
)
とは
揃
(
そろ
)
わぬものかしらと
感心
(
かんしん
)
したことでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
毛
常用漢字
小2
部首:⽑
4画
並
常用漢字
小6
部首:⼀
8画
“毛並”で始まる語句
毛並艶