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指摘
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してき
ふりがな文庫
“
指摘
(
してき
)” の例文
平次はさう言ひましたが、その頃の岡つ引警察制度の
缺陷
(
けつかん
)
を一盲人に
指摘
(
してき
)
されたやうな氣がして、何んとはなしに
小鬢
(
こびん
)
を掻きます。
銭形平次捕物控:064 九百九十両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
すれば、ツルの方で意外のところから花のありかを
指摘
(
してき
)
してみせるのが当然なのだがツルはそうしなかった。「そいじゃ
明日
(
あした
)
さがしな」といった。
花をうめる
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
と安部君は一々材料を
指摘
(
してき
)
してくれたが、自分丈けは全然棚へ上げていた。「平凡人の平凡生活」を説く牧師にして
覚
(
さと
)
らざること尚おこの通りだ。
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「まあ、バラ色の
小
(
ち
)
っちゃな舌」と、ジナイーダは、頭が床に届かんばかりに身をかがめ、横合いから猫の鼻の下をのぞきこみながら、そう
指摘
(
してき
)
した。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
板の間のことをその場で
指摘
(
してき
)
されると、何ともいい訳けのない困り方でいきなり平身低頭して
詫
(
わ
)
びを入れ、ほうほうの
体
(
てい
)
で
逃
(
に
)
げ帰った借金取があったと
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
▼ もっと見る
著者
(
ちよしや
)
の
想像
(
そう/″\
)
では、
假
(
かり
)
に
地震豫報
(
ぢしんよほう
)
が
出來
(
でき
)
る
日
(
ひ
)
が
來
(
き
)
ても、それは
地震
(
ぢしん
)
の
起
(
おこ
)
りそうな
或
(
ある
)
特別
(
とくべつ
)
の
地方
(
ちほう
)
を
指摘
(
してき
)
し
得
(
う
)
るのみで
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
叙
(
じょ
)
するに際し伝にも
明瞭
(
めいりょう
)
な
記載
(
きさい
)
を
避
(
さ
)
けてあるためにその原因や加害者を判然と
指摘
(
してき
)
し得ないのが残念であるが
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
なるほど
指摘
(
してき
)
されて見ると、
呉春
(
ごしゅん
)
の小品でも見る位には思えるちょっとした美がある。小さな
稲荷
(
いなり
)
のよろけ鳥居が薮げやきのもじゃもじゃの
傍
(
そば
)
に見えるのをほめる。
野道
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
一人は、田鍋課長の
指摘
(
してき
)
したとおり、多分お化け鞄を博士から奪った兇賊であろうと思われる。
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
しかるにこの老人が彼らに命名した時は、ことさら悪い特徴をふざけて
指摘
(
してき
)
したのである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
見よ、彼は自らの
芥子
(
けし
)
の種子ほどの智識を
以
(
もっ
)
てかの無上土を測ろうとする、その論を更に今私は繰り返すだも
恥
(
は
)
ずる処であるが実証の為にこれを
指摘
(
してき
)
するならば彼は斯う云っている。
ビジテリアン大祭
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
母
(
はは
)
の
道理
(
どうり
)
に
合
(
あ
)
わない
言葉
(
ことば
)
を、
令二
(
れいじ
)
は、
指摘
(
してき
)
しました。
金歯
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
また菊池
桐孫
(
まさひこ
)
の『五山堂詩話』巻の九には「竹渓、源ノ典、字ハ伯経、尾張ノ人ナリ。今幕府ニ給仕ス。
傲骨崚嶒
(
ごうこつりょうそう
)
、詩ヲ論ズルコト
尤
(
もっとも
)
精厳ナリ。人多ク
指摘
(
してき
)
ヲ
蒙
(
こうむ
)
ル。余騒壇ニ相逢フゴトニ隠トシテ一敵国ノ如シ。」
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
生濕りの土の上に、一方だけ向いた水下駄の齒の跡が行儀よく揃つて居るのを平次は
指摘
(
してき
)
するのです。
銭形平次捕物控:197 罠に落ちた女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と、機械人間は、笛を吹くような気味のわるい声でこのダムの設計のまずいことを
指摘
(
してき
)
した。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「それだと、大がかりな、
叙事詩
(
じょじし
)
のテーマにはなりかねますな」と、さも
勿体
(
もったい
)
らしく
彼
(
かれ
)
は
指摘
(
してき
)
した。——「しかし、
叙情詩
(
じょじょうし
)
の材料として、あなたのイデーを頂くとしましょう」
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
これは八五郎が
指摘
(
してき
)
したので、『錢形平次親分に注意されて來た』とはつきり斷つて居ります。
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
長造は
頤
(
あご
)
を
左右
(
さゆう
)
にしゃくって、表通に
鼻緒問屋
(
はなおどんや
)
の多いのを
指摘
(
してき
)
した。この浅草の
大河端
(
おおかわばた
)
の一角を占める
花川戸
(
はなかわど
)
は、古くから
下駄
(
げた
)
の鼻緒と
爪革
(
つまかわ
)
の手工業を以て、日本全国に知られていた。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“指摘”の意味
《名詞》
指 摘(してき)
全体の中から、欠点や過失などを取り出して指し示すこと。
(出典:Wiktionary)
指
常用漢字
小3
部首:⼿
9画
摘
常用漢字
中学
部首:⼿
14画
“指”で始まる語句
指
指環
指図
指揮
指輪
指頭
指貫
指示
指金
指物師