御道理ごもっとも)” の例文
「はッ、おおせ一応御道理ごもっとも御言おことばを返しましては恐多くござりまするが、あれが死にましたは何も金次の知ったことではござりませぬ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「仰せ一いち御道理ごもっともにうけたまわり申した。それがしよりもよくよく御意見申そうなれど、あれほど御執心の学問をやめいとは……」
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
僕は容赦はしない。こう言ってやろう。政治をなさるがいい、政治では殿下が御主人だ。いつも御道理ごもっともだ。しかし芸術では、用心なさるがいい。
と猪股さんはついでをもってお説法に移った。博士といい先生といい、これが学風だから仕方がない。仰有ることは一々御道理ごもっともだけれど、高級過ぎる。
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
その御心配は御道理ごもっともですが、外から何様どんな物が打付ぶッつかっても釘の離れるようなことア決してありませんが中からひどく打付けては事によると離れましょう
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「いや、」と司教は言った、「それも考えています。御道理ごもっともです。山賊に出会うかも知れません。彼らもまた神様のことを話してきかせられる必要があるに違いありません。」
甲樂人 成程なるほど御道理ごもっともでござります、したが、いま如何どうにかなる「こと」でござりませう。
「なるほど……これも御道理ごもっともですね」
復讐 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それでいて婦人おんなはいつも下手したでに就いて、無理も御道理ごもっともにして通さねばならないという、そんな勘定に合わないことッちゃあ、あるもんじゃない。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
僕は見合結婚だって然うでしょうと言ってやりたかったが、憤らせてしまうと菊太郎君が迷惑するから、御無理御道理ごもっともあしらって、間もなく逃げて来た。
勝ち運負け運 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
喜「誠に御道理ごもっとも……しかし屎草履と仰しゃるが、米でも麦でも大概たいげえ土から出来ねえものはねえ、それには肥料こやしいしねえものは有りますめえ、あ痛い、又打ったね」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
御道理ごもっともで、私あ自分にも分らねえんだからね、何ですぜえ、無体、しゃくに障るから飲みますぜえ、頂かあ、頂くとも。いどくんねえ、酌いどくんねえ
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御道理ごもっともだ。しかし錚々館そうそうかん時代から見ると、君もひどく思想が穏健おんけんになったね。年の所為せいだろうか?」
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
お竹さん御道理ごもっともじゃ、どうも迷うた、もうとても出家は遂げられん、わしはお前の看病をして枕元に附添い、次の間にていても、此の程はお前の身体からだが利かんによって
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ええ、それで必定てっきり誘拐かどわかされたという見込でな。僕が探偵の御用を帯びて、所々方々と捜している処だ。「御道理ごもっとも。 ...
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
粂之助がお嬢様を殺して金子きんすを取ったろうという御疑念をお掛けなさるは御道理ごもっともの次第でござる、なれども、此の儀にいてはわたくしより少々粂之助へ申聞もうしきけたい事がござれど
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「至極御道理ごもっともです。条件でなくても結局秀子さんが貰えるようなら帰って参りますよ」
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
あのじいや、私はんなわるさをしたから、おっかさまの御立腹は重々御道理ごもっともだが、春部さまを一人でお帰し申しては済まないから、私も一緒に此のお方と出して下さるように
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「はい、はい。沢山たんと心配をしておあげなさいまし。御道理ごもっともなことだねえ、ほほほ。」
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「御愁傷は御道理ごもっともでございますが、余りお考えになると、お身体に障ります」
人生正会員 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
それは重々御道理ごもっともな訳じゃ、此方こちらにも不行跡ふしだらがあるこっちゃからう云う御疑念が懸っても仕方がない、仕方がないが、然う云う場合になると、粂之助はとんと口の利けぬ奴じゃで
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
御道理ごもっともでございますねえ。そして母様おっかさんはそののちくおなりなさいましたの。」
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「はゝあ、御道理ごもっともです。私なぞも悪いと承知で止められない組です」
閣下 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
平常に復したとすると、此方はもう御無理御道理ごもっともの外に仕方がない。
人生正会員 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
承わると実に御道理ごもっともな事だから、早速あの娘にそういおうと思って、昨日きのうのことなんです、またこないだからふッとお邸には来ないもんですから、昨日きのうその金子かねただでお遣わしになることになって
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御道理ごもっともですけれど、僕は決して悪意のあるものではありません」
四十不惑 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
学円 (かばさまに手を挙げて、また涙ぐみ)御道理ごもっともじゃ、が、大丈夫、夢にも、そんな事が、貴女、(と云って晃に向きかえ)わしに逢うて、里心が出て、君がこれなり帰るまいか、という御心配じゃ。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御道理ごもっともですけれど、仮及第かりきゅうだいぐらいになりませんでしょうか?」
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
御道理ごもっともでございますとも。それがでございますよ。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「承わって見れば一々御道理ごもっともでございますわ」
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「ははっ、御道理ごもっとも千万な儀で。」
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「分りました。いや、御道理ごもっともでございます」
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
御道理ごもっともで、ふふふ、」
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御道理ごもっともです。他に何か仰有いませんか?」
勝ち運負け運 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
御道理ごもっともで。」
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御道理ごもっともだ。悲恋だね。初めから」
妻の秘密筥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
千吉君は一々御道理ごもっともと思って
好人物 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「それは御道理ごもっともですが……」
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「全く御道理ごもっともでございます」
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
御道理ごもっともでございます」
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「成程。御道理ごもっともです」
負けない男 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「成程、御道理ごもっともです」
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
御道理ごもっともです」
負けない男 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
御道理ごもっともです」
村の成功者 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
御道理ごもっともです」
嫁取婿取 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
御道理ごもっともです」
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
御道理ごもっともです」
負けない男 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
御道理ごもっともです」
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
御道理ごもっともです」
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)