四十不惑しじゅうふわく
僕が満四十になった時、妻は尾頭つきで誕生日を祝ってくれて、その席上、 「四十にして惑わずと申しますからあなたももう惑わないで下さいよ」 と註文をつけた。 「おれは今までだって惑ったことなんかないよ。停年まで今の会社にいる」 「迷わないで下さ …