开處そこ)” の例文
新字:开処
去歳こぞより何處开處そこからだに申分ありて寐つ起きつとの由は聞きしが、常日頃すこやかの人なれば、さしての事はあるまじと醫者の指圖などを申しやりて
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
養父やうふ清左衞門せいざゑもん去歳こぞより何處どこ开處そこからだに申分まうしぶんありてきつとのよしきしが、常日頃つねひごろすこやかのひとなれば、さしてのことはあるまじと醫者いしや指圖さしづなどを申やりて
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
だいはやるほどに何處どこ开處そこらまで、めて廣小路ひろこうぢまではつておれとやさしいこゑにすかすやうにいへば、るほどわかいおかたではありこのさびしいところへおろされてはさだめしおこまりなさりませう
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お峰は車より下りて开處そこ此處こゝと尋ぬるうち、凧紙風船などを軒につるして、子供を集めたる駄菓子やの門に、もし三之助の交じりてかと覗けど、影も見えぬに落膽がつかりして思はず往來ゆききを見れば
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
やしき彼方かなた建築たてられしをさいはひ、开處そこ女中頭ぢよちうがしらとしてつとめは生涯しようがいのつもり、おひらくをもやしなふてたまはるべき約束やくそくさだまりたれば、此地このちにはませぬ、またことがあらば一ぱくはさせてくだされ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さりとてへつらひの草履ざうりとりもあまりほめたはなしではなけれど开處そこ工合ぐあいものにて、清淨せいじようなり無垢むくなり潔白けつぱくなりのお前樣まへさまなどが、みぎをむくともひだりくともくむひとはづなれどれではわたられず
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)