“开処”の読み方と例文
旧字:开處
読み方割合
そこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
代はやるほどに何処か开処そこらまで、めて広小路までは行つておくれと優しい声にすかす様にいへば、なるほど若いお方ではありこの淋しい処へおろされては定めしお困りなさりませう
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
捨てはてし身にもなほ衣食のわづらひあれば、昼は开処そことなくさまよひて何となく使はれ、夜は一処不住の宿りに、かくても夢は結びつゝ、日一日とたゞよひにたゞよひて、すぐしゆくほどに
琴の音 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お峯は車より下りて开処そこ此処と尋ぬるうち、たこ紙風船などを軒につるして、子供を集めたる駄菓子やのかどに、もし三之助の交じりてかとのぞけど、影も見えぬに落胆がつかりして思はず徃来ゆききを見れば
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)